過去問関係

第34回 キャリアコンサルティング技能検定2級 学科試験 解答(問31〜35)

この記事について

「第34回 キャリアコンサルティング技能検定2級 学科試験」(令和7年6月実施)の解答解説を作成しました。

過去問を解いた際に調べたこと内容を記入しています。

解答は自分で調べたので、間違いがあるかもしれません。
間違え等を見つけた場合は、お知らせください。

1記事5問ずつアップしています。

問:31

正解:2

選択肢1:適切

リハビリテーション・カウンセリングでは、障害者自身が無理に社会や環境に適応することを求めるのではなく、環境そのものを変えていくこと、すなわち社会の側が障害のある人にとって生活しやすいように配慮することを重視しています。

これは「環境モデル」や「生態学的モデル」とも呼ばれ、障害のある人が社会的に不利な状況に置かれないよう、社会や環境への働きかけを重視する考え方です。

選択肢2:不適切

リハビリテーション・カウンセリングの理念では、主役はあくまで障害のある本人であり、カウンセラーが主導して支援を進めるものではありません。

カウンセラーはあくまで支援者・協力者であり、本人の自己決定や主体性を尊重し、本人が自らの人生や目標に向かって進むことをサポートします。

カウンセラーが主導権を握る姿勢は、リハビリテーション・カウンセリングの理念に反します。

選択肢3:適切

障害のある人が自分の状況やニーズを自ら説明し、自己主張(セルフアドボカシー)することは、本人のエンパワーメントや社会参加の促進に不可欠です。

カウンセラーは、本人が自分の声を社会に届けられるよう支援する役割を担います。

選択肢4:適切

エンパワーメントは、障害のある人が自立し、自己決定し、社会の中で主体的に生きていけるようにするための重要な考え方です。

カウンセラーは、本人の力を引き出し、社会参加を後押しすることを目指します

問:32

正解:1

選択肢1:不適切

ブリーフセラピーは「短期間での問題解決」を目指す心理療法であり、問題の根本的な原因探しや長期的な本質的解決を目標としません。

むしろ、現在の状況やクライエントのリソース、解決に向けた具体的な行動や変化に焦点を当てます。

選択肢2:適切

ブリーフセラピー(Brief Therapy、短期療法)は、「短期間で効率的・効果的に問題解決を目指す心理療法」です。

従来の心理療法が原因探しや過去の分析に多くの時間をかけるのに対し、ブリーフセラピーは「今ここで何ができるか」「どのように解決できるか」といった実践的・未来志向のアプローチを重視します。

問題の原因や過去の出来事を深く掘り下げるよりも、「どうすれば良くなるか」「問題が起きていない時は何が違うのか」といった解決策や例外に焦点を当てます。

ブリーフセラピーでは、これまでクライエントがどのような解決努力をしてきたか、そしてそれがどのような結果になったかを具体的に聞き取ることが重要です。

これにより、今までとは異なる新しいアプローチや「例外」を見出すことができます。

選択肢3:適切

ブリーフセラピーでは、問題が誰にとってどのように問題なのか、現実の困難がどのように存在しているのかを明確にすることが重要です。

問題の定義を具体的にすることで、解決に向けた目標やアプローチが明確になります。

選択肢4:適切

ブリーフセラピーでは、クライエントが持つリソース(強みや価値観、得意なことなど)を活用し、それを基に解決策を一緒に考えていくことが重視されます。

問:33

正解:2

選択肢1:不適切

ロジャーズの条件では「心理的な接触(ラポール)」は重要ですが、「身体的なふれあい」や「心身両面で治療する」といった要素は含まれていません。

ロジャーズは非指示的・来談者中心の立場であり、身体的接触や治療的介入を重視しません

選択肢2:適切

ロジャーズの「無条件の肯定的配慮」「共感的理解」「自己一致」といった基本態度を反映しており、適切です。

クライエントの主体性と自由な表現、自己決定が重視されています。

選択肢3:不適切

ロジャーズはカウンセラーが評価・指摘・是正する立場を取らず、クライエントの自己決定を尊重します。

よって、このような「是正」や「指摘」を行う関係性はロジャーズの理念に反します。

選択肢4:不適切

ロジャーズはカウンセラーが「治療すべき問題点」を捉えて「治す」ことを目的としません。

カウンセラーは受容や共感をもってクライエントの成長を支援しますが、主導的に「治療」する立場ではありません。

問:34

正解:2

選択肢1:適切

ファシリテーターには、グループの目的やメンバー構成、進行方法を明確にし、知的な相互作用が生まれる場をつくる力が求められます。

選択肢2:不適切

ファシリテーターには、単に言葉通り受け止めるだけでなく、発言の背後にある意図や感情、文脈まで理解し、必要に応じて要約や言い換えを行いながら、グループ全体の理解を深めることが求められます。

そのまま受け止めるだけでは、議論の本質を見失うことがあります。

選択肢3:適切

ファシリテーターは複雑な意見や情報を整理し、論点を明確にし、議論を分かりやすくまとめる役割があります。

選択肢4:適切

ファシリテーションスキルは会議や組織運営など、さまざまな場面で活用される現代社会において重要なスキルです。

問:35

正解:4

選択肢1:不適切

教育プログラムやグループワークの立案では、ファシリテーター個人の希望ではなく、参加者のニーズや学びの目的、目標に基づいて構成することが重要です。

選択肢2:不適切

内容を詰め込みすぎると参加者の理解や学びの深まりが損なわれるため、目的やプロセスに合った内容と時間配分を考慮する必要があります。

選択肢3:不適切

グループワークの本来の目的は学びや気づきの促進であり、評価的要素を強調しすぎると参加者の自由な発言や行動が妨げられることがあります。

選択肢4:適切

学びの質を高めるためには、単に内容を充実させるだけでなく、グループワークの進行プロセスや参加者同士の相互作用、フィードバックの仕組みなどにも配慮した設計が重要です。

2級技能士 第34回 問1〜50解説リンク集

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