過去問関係

第34回 キャリアコンサルティング技能検定2級 学科試験 解答(問36〜40)

この記事について

「第34回 キャリアコンサルティング技能検定2級 学科試験」(令和7年6月実施)の解答解説を作成しました。

過去問を解いた際に調べたこと内容を記入しています。

解答は自分で調べたので、間違いがあるかもしれません。
間違え等を見つけた場合は、お知らせください。

1記事5問ずつアップしています。

問:36

正解:2

選択肢1:不適切

ラポール構築の核心は、カウンセラーがクライエントの話を受容・共感をもって聴くことであり、自己開示は必須ではありません。

むしろ、カウンセラーの自己開示が過剰になると、クライエントの自己表現の機会を奪うリスクがあります。

選択肢2:適切

ラポール構築では、クライエントの表情・姿勢・声のトーンといった非言語的サインを観察し、その背景にある感情や意図を理解しようとする姿勢が不可欠です。

これにより、クライエントは「自分の全体を認めてもらえた」と感じ、信頼関係が深まります。特に、傾聴技法の一部である「キャリブレーション」(非言語情報の解釈)はラポール強化に直結します。

選択肢3:不適切

ラポール構築の初期段階でアドバイスを急ぐと、クライエントの自己決定権を損ない、信頼関係が崩れるリスクがあります。

ラポールは受容と共感的理解を通じて徐々に築かれ、アドバイスは関係が確立された後の段階で効果を発揮します。

例えば、深い悩みを打ち明ける前に解決を急ぐと、クライアントが離脱する要因となります。

選択肢4:不適切

ラポールの基礎は専門知識の強調や尊敬の獲得ではなく、カウンセラーの「無条件の肯定的配慮」(評価せずに受け止める態度)や「共感的理解」です。

専門知識を前面に出しすぎると、クライエントが委縮し、自由な自己表現が妨げられる可能性があります。

問:37

正解:3

選択肢1:適切

早期終結時には、達成度の評価と将来の支援機会の確保が重要です。

例えば、目標の進捗を総括し、必要に応じて他のリソース(地域の相談機関など)を紹介することで、クライエントの継続的な成長を支援します。

選択肢2:適切

キャンセルやドロップアウトの背景には、クライエントの動機低下や治療者への未解決感情(例:申し訳なさ、回避)が潜むため、プロセスの振り返りは治療的意義があります。

特に、無断キャンセルは「終結の意思表示」と捉え、その心理的メカニズムを理解することが重要です。

選択肢3:不適切

関係悪化時の終結では、カウンセラー自身の感情的関与(例:自己愛やコントロール欲求)や相互作用的な要因を検討する責任があり、修復可能性を探る姿勢が求められます。

終結は「話し合いによる相互了解」が原則であり、原因追究を避けて直ちに終了することは、クライエントの傷つきを深化させるリスクがあります。

たとえ終結が不可避でも、経緯の共有や総括的対話は必須です。

選択肢4:適切

依存的な関係では、終結提案時に「喪の作業」(別れの心理的プロセス)を重視し、クライエントの自立を促進します。

終結後のフォローアップ機会を保証することで、分離不安を緩和し、現実的な自立への移行を支援します。

問:38

正解:2

選択肢1:不適切

キャリア・シートには、職務経歴などの客観的事実だけでなく、個人の思いや価値観、将来像、強み・弱みなども記載することが推奨されています。

これにより、自身のキャリアの方向性や目標を明確にし、企業側にも適性や志向性を伝えることができます。

選択肢2:適切

キャリア・シートの様式や記載項目は、企業や業種・職種、目的によって多様です。

したがって、支援する際はその目的や対象に合った様式を選び、柔軟に活用することが重要です。

選択肢3:不適切

キャリア・シートとジョブ・カードは、どちらもキャリアコンサルティングや職業能力証明などで活用されます。

ジョブ・カードは厚生労働省が定める公式フォーマットですが、キャリア・シートも同様にキャリア形成や相談支援の場面で利用されます。

選択肢4:不適切

キャリア・シートの記載項目は労働基準法で定められているものではありません。

自由記載や企業独自の様式が一般的であり、法律で必須項目が規定されているわけではありません。

問:39

正解:3

選択肢1:不適切

この方法は信頼性の検証手法である折半法です。検査の内的整合性(項目間の一貫性)を評価するもので、妥当性の検証には該当しません。

選択肢2:不適切

この方法は信頼性の検証手法である再検査法です。検査結果の時間的な安定性を評価するもので、妥当性の検証には該当しません。

選択肢3:適切

この方法は妥当性の検証手法である基準関連妥当性に該当します。

検査が測定しようとする特性を、既に妥当性が確認された外部基準(例:業績評価や専門家判定)と比較し、相関の高さで妥当性を評価します。

心理検査の妥当性検証で広く用いられる方法です。

選択肢4:不適切

この方法は信頼性の検証手法である内的整合性(クロンバックのα係数など)の評価です。項目間の一貫性を調べるもので、妥当性の検証には該当しません。

問:40

正解:3

選択肢1:適切

job tagでは500を超える職業について、文章による解説だけでなく、1~2分程度の紹介動画も掲載されており、職業のビジュアルイメージをつかむことができます。

選択肢2:適切

job tagの「しごと能力プロフィール」では、これまでの職歴やスキルを入力し、それをもとに希望する職業との適合度を確認できます。

選択肢3:不適切

職業適性テスト(Gテスト)は、「職業興味」を直接測定するテストではありません。

Gテストは、知的能力・数的能力・言語能力・空間認知・知覚速度・手先の器用さ・運動協調性など、主に個人の能力的な側面を評価し、その結果から適性の高い職業グループを提案するものです。

選択肢4:適切

job tagでは、気になる職業のページから「求人検索」ボタンを使い、ハローワークインターネットサービスの求人情報を直接検索できます。

2級技能士 第34回 問1〜50解説リンク集

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