この記事について

読んだ本の感想をその都度、書き留めます。

レビューとかではなく、そのまま、その時に感じたことをただ、回綴りますので、意図せずネタバレもあるかもしれません。

ですので、ネタバレなどを気にされる方は、読み進めないようにしてください。

星を編む

著者:西川美和

2016年の映画に著者が監督として、映画化されています。

基本あらすじ

人気小説家・衣笠幸夫は、妻・夏子がバス事故で亡くなった日に不倫相手と密会中でした。

夫婦仲は冷え切っていましたが、周囲に悲劇の夫を装います。

同じ事故で妻を失ったトラック運転手・大宮陽一(竹原ピストル)と出会い、陽一の二人の子供の世話を引き受けます。

読書感想って難しい

なんだろう。

先日、読了した「永い言い訳」を読んで、読書感想を書こうとしたのだけれども、うまく書けない。

率直な感想は、「とても面白かった。」

うむ・・・。ボキャぶりがなくて、恥ずかしい限り。

心が動かされた作品だったのに、その感想を言葉にできない。

書こうとすると、作品の背景だったり、ストーリーだったりを書こうとしてしまい、解説になってしまっている。

純粋な感想は一言しか出てこず、それが自分の心の内や本心を表せているかというと違う気がする。

とりあえず、ただ思ったことを書きなぐってみる。

一番心に響いた部分

今回読んだ、「永い言い訳」で、一番心が揺らいだのは、

妻が死んでから一度も涙を流してい程、妻への思いを見てみないふりしていた主人公が、最後の最後で、自分の生きていく意味になりつつあることに気づき、妻が自分にとって生きる意味でありえたということに気づき始め、

「遅いかぁ・・・」

と嘆くところ。

オーディブルで聞いたのだけれども、その「遅いかぁ・・・」のナレーターの話し方が、なんというか、「やっちゃった」「失敗したぁ」的な少し軽いタッチの「遅いかぁ」だったところに、主人公らしさが見え、本心で後悔しながら、少し誤魔化そうとする感じが心にいつまでも残った。

再度の読み直し(聞き直し)

一回聞いた後、もう一度冒頭部分を聞き直した。

数少ない、主人公と妻とのやり取りがあるのが、冒頭にあるから。

すべてを聞いてから、主人公と妻のやり取りを眺めていると、すべてを知っているからなのか、妻の主人公への思いが伝わる。

妻のわかりやすい優しさではないのだけれども、主人公(夫)の一番の理解者、唯一無二の存在でいたいのだという切なさが伝わり、その後の展開を考えると、切なくなる。

今大事にできる人が、この世にいるということがとても幸せなことなのだろう。

しかし、自分が大切にするべき人を、大切にすべき人であると必ずしも自分自身が気づけているとは限らない。

この「永い言い訳」は、そのすれ違いを表現した作品であり、主人公の様な切なさや後悔を抱えずに済むよう、注意深く愛すべき人を観察せよというメッセージが込められているのだと思う。

今、お互いが生きていて、生きながらに意思を伝えることができ、思いを受け取れることの素晴らしさに感謝せずにはいられない。

まとめ

人は無くして初めて、その大切さを理解する。

というセリフをよく耳にしますが、改めてそうなんだなと思います。

無くなったとことで、自分の中を占めていたものがどのくらい大きいものだったかを気づける。

無くなるまでは、ただの平面だったのだと思います。

それがすっぽりその隙間に入っていて、良くも悪くもない、「普通」の状態を作り出していたのだと思います。

その平面に大きな穴が空くと、私たちは、その違和感に嫌でも気付かされるのでしょうね。

それが、山ではなく、「普通」であったからこそ、気づけない。

その道をまっすぐ歩けるということが幸福であることを忘れてしまうんですよね。

今の状態は、普通ではない。

幸せなことなのだと。

感じながら生きられたら素晴らしいですね。