この記事について
第27回 国家資格キャリアコンサルタント試験 解説を作成しました。
過去問を解いた際に調べたこと内容を記入しています。
解答は自分で調べたので、間違いがあるかもしれません。
間違え等を見つけた場合は、お知らせください。
1記事5問ずつアップしています。
問:6
正解:4
選択肢1:不適切
クランボルツは「職業選択行動は学習の結果であり、過去の出来事と将来起こるかもしれない出来事を結びつけて解釈した結果である」としていますが、これはクランボルツの社会的学習理論や計画的偶発性理論の説明として正しい内容です。ただし「自己決定理論の立場から」という部分は誤りで、自己決定理論はデシとライアンによる別の動機づけ理論です。
選択肢2:不適切
クランボルツは「キャリア形成が偶然の出来事に大きく影響される」ことに着目し、偶然の出来事を積極的に取り込み、好機として活かす「計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」を提唱しました。ただし、これは「自己効力感理論」ではなく「計画的偶発性理論」です。「自己効力感」はバンデューラの理論です。
選択肢3:不適切
この5つは「ビッグファイブ理論(パーソナリティ特性)」であり、クランボルツのキャリア理論とは無関係です。クランボルツが示したのは「好奇心・持続性・楽観性・柔軟性・冒険心(リスクテーキング)」の5つの行動特性です。
選択肢4:適切
クランボルツの計画的偶発性理論では、「とにかく行動を起こし、早く多く失敗して学ぶ」ことや、偶然の出来事を積極的に活かすために行動を重視する姿勢が強調されています。計画に固執せず、行動を通じてチャンスをつかむことが重要とされており、この選択肢はクランボルツ理論の考え方に最も適しています。
問:7
正解:3
選択肢1:不適切
パーソンズは「特性因子理論(Trait and Factor Theory)」を提唱し、個人の特性(能力・興味・価値観など)と職業の要求をマッチングさせることを重視しました。しかし、6タイプのモデルを提唱したのはホランド(Holland, J. L.)であり、VPI(Vocational Preference Inventory)もホランドの理論に基づくものです。パーソンズはタイプ分類やVPIの開発には直接関わっていません。
選択肢2:不適切
シャインの「キャリア・アンカー理論」は、個人の職業的価値観や動機、才能などを「アンカー(錨)」として捉え、これがキャリア選択の指針になるとしています。ただし、キャリア・アンカーは主に仕事経験を通じて形成されるとされており、仕事経験がない学生に対して有効活用できると明言しているわけではありません。
選択肢3:適切
シュロスバーグは「転機理論(Transition Theory)」を提唱し、転機に対処するための4S(Situation, Self, Support, Strategies)という枠組みを示しています。この4つの要素を明確にし、個人が転機にうまく対処できるよう支援することが理論の中心です。
選択肢4:不適切
クランボルツは「社会的学習理論」や「計画的偶発性理論(Planned Happenstance Theory)」を提唱しましたが、「連続的意思決定プロセス」という枠組み自体はクランボルツの主要理論ではありません。この理論は、ハリィ・ジェラット(Gelatt, H.B.)が提唱したキャリア理論の前期モデルです。
問:8
正解:3
選択肢A:不適切
スーパーは「マキシサイクル」という概念を提唱し、キャリア発達を5つの段階(成長・探索・確立・維持・衰退)で説明しました。6段階や「開始」「適応」「解放」という表現はスーパーの理論にはなく、この選択肢は不正確です。
選択肢2:適切
この内容はスーパーの「ライフロール」理論に合致します。役割の重要性は「情意的側面(思い入れ)」「行動的側面(時間やエネルギーの投入)」「認知的側面」の3つで決まる、とスーパーは述べています。
選択肢3:不適切
これはレビンソンの理論であり、スーパーの理論ではありません。
選択肢4:適切
スーパーは「職業的適合性(vocational fitness)」という概念を提唱し、能力とパーソナリティの両面から個人と職業の適合を考えました。
問:9
正解:3
選択肢1:適切
プロティアン・キャリアでは、地位や給料といった外的指標ではなく、個人の内的な目標達成や充実感(心理的成功)を重視します。
選択肢2:適切
プロティアン・キャリアでは、組織の期待に応じるよりも、自己理解(自分の価値観や興味)を基にキャリアを構築します。
選択肢3:不適切
プロティアン・キャリアでは、市場価値(社会や他組織での通用性)を重視し、組織依存を避けます。逆に「組織で生き残ること」は伝統的キャリアの特徴です。
選択肢4:適切
プロティアン・キャリアのアイデンティティ基準は、他者評価ではなく自尊心や自己肯定感です。
問:10
正解:1
シャインが提唱した「3つのサイクル」は以下の通りです。
- 生物学的・社会的サイクル
- 家族関係サイクル
- 仕事・キャリアサイクル
この3つのサイクルが相互に影響し合いながら、個人のキャリアや人生が発展していくと考えられています。
選択肢1:不適切
選択肢2:適切
選択肢3:適切
選択肢4:適切
国家試験 第27回 問1〜50解説リンク集
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