人を助けるとはどういうことか 支援関係における7つの原則
shasha
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この記事について
エドガー・H・シャイン著「人を助けるとはどういうことか」の中で、キャリアコンサルタントとして重要だと思う部分をまとめました。
実技試験に臨む姿勢としてとても大事な考え方だと思います。
「支援関係における7つの原則」について、まとめてみます。
キャリアコンサルタントという対人支援職として胸に留めて起きたい原則です。

シャインは、支援関係がうまくいくための「7つの原則とそのコツ」を、『人を助けるとはどういうことか』の最後の章でまとめています。
原則とコツを簡潔に整理します。
原則1:支援は「用意ができている」ときに生まれる
- 与える側(支援者)も受け入れる側(クライエント)も、支援に対して前向きな心構えになっているとき、支援は効果的になる。
- 支援を申し出る・受け入れる前には、自分の感情や意図(どこまで本気で関わるか、自分の期待は何か)をよく見つめること。
原則2:支援関係は「公平である」べき
- 支援者が優位・クライエントが劣位ではない、お互いに尊重し合う関係だと、支援がうまく働く。
- 支援を求める人は気まずい思いをしていることを意識し、「相手の本当の望みは何か」「どうすれば最高の支援ができるか」を、必ず尋ねること。
- クライエントなら「何が役に立ち、何が役に立たないか」を、支援者にフィードバックする機会を作ること。
原則3:支援者が「適切な役割」を果たすとき
- 専門家・医師・プロセス・コンサルタントのいずれの役割が必要かを理解し、それにふさわしい関わりをすれば、支援は効果的になる。
- 安易に答えを出さず、「今はどんな支援の形が本当に必要か」をまず調べてから、行動を決める。
原則4:言動はすべて「関係への介入」になる
- どんな小さな言葉や態度も、人間関係の未来を大きく変える介入(ゆさぶり)になる。
- 自分の言動を「人間関係を傷つけないか」「関係を育てるものか」を基準に評価し、使い方を意識する。
- フィードバックは「事実の説明」にとどめ、なるべく判断や評価を少なくする。
原則5:純粋な問いかけから支援が始まる
- 効果的な支援は、「純粋な問いかけ(Humble Inquiry)」から始まる。
- 支援を請われたとき、すぐ答えを出すのではなく、いったん間を置いて「純粋な問いかけ」で相手の立場や問題を理解してから、どの役割(専門家・医師・プロセス・コンサルタント)で関わるかを決める。
原則6:問題を抱えている当事者は「クライエント」である
- 本当の問題を抱えている当事者(オーナー)こそがクライエントであり、その人の判断権を尊重することが大切。
- 話題に引っ張られて、関係の「内容」にばかり熱中せず、「プロセス」(どんな人が何を決めるべきか)に注目する。
- クライエントが実際の決断・行動をとれるよう、複数の選択肢を提示し、最終決定権は常に相手に与える。
原則7:すべての答えを得ることはできない
- 経験を積めば積むほど、自分は支援の方法を知っているという考えから、自分の経験が問題解決に役立つと考えたいという気持ちに駆られるが、そうした態度は役に立たない助力となる。
- 時に、正しい選択肢が「問題を分かち合う」ことである。
- 支援の対象がはっきりしない、あるいは自分がどうすればよいか分からないときは、「自分も行き詰っている」と率直に伝えることで、問題を「共有物」として捉え直し、クライエントにこの問題が取り組むべき自分の問題であるという事実を認識してもらう。



