この記事について

令和8年7月実施の第32回学科試験の問36〜40を解説します。

カウンセリング技法、グループ支援、目標設定、自己理解ツールを扱う範囲です。

問題文は公式の過去問題で確認してください。

解説には誤りが含まれる可能性があるため、学習時には根拠資料もあわせて確認してください。

問36

正解:4

テーマ:マイクロカウンセリングの積極技法

根拠:厚生労働省「キャリア・コンサルティング研究会報告書」

まず押さえること

積極技法は、相談者の自己探求や行動を支えるために意図して用いる技法です。対決は矛盾を気づきとして示す技法であり、正解や解決策を押し付ける技法ではありません。

選択肢1:適切

指示は、必要な行動を明確に示して課題への取組を助ける技法です。用いる際は、相談者の主体性や状況に配慮します。

選択肢2:適切

自己開示は、支援者が自分の感じ方などを適切な範囲で伝えることです。相談者の自己開示や理解を促す場合があります。

選択肢3:適切

フィードバックは、他者から見える行動や印象をデータとして返し、自己探求・自己吟味を促す技法です。

選択肢4:不適切

対決は、行動・考え・感情の不一致に相談者自身が気づけるよう働きかけるものです。「誤った意見をもつことを防ぐ」という支援者主導の目的にしている点が不適切です。

問37

正解:3

テーマ:構成的グループ・エンカウンター(SGE)

根拠:JILPT「構成的グループエンカウンター」

まず押さえること

SGEは、構成されたエクササイズとシェアリングを通じて、参加者が自他への気づきや関係性を学ぶ心理教育的な体験学習です。強い感情が生じた場合も、直ちに個別面接へ切り離すのが原則ではありません。

選択肢1:適切

本音への気づき、体験の構成、シェアリングは、SGEを理解する基本的な要素です。

選択肢2:適切

リーダーの適切な自己開示は、参加者のモデルとなり、安心して交流する雰囲気づくりに役立ちます。

選択肢3:不適切

怒りや涙、対立が生じたときに、まず個室で個別カウンセリングを行うことが原則とはいえません。安全を確保しつつ、グループの過程として何が起きているかを丁寧に扱います。

選択肢4:適切

SGEのエクササイズは、参加者間の率直な交流を促すための心理教育的な体験学習です。

問38

正解:1

テーマ:キャリアコンサルティングの基本姿勢

根拠:厚生労働省「キャリアコンサルティングの活用・効果」

まず押さえること

キャリアコンサルティングでは、クライエントの主体的な選択を支援します。支援者は情報提供や整理を行いますが、支援者が「より良い選択」を決めて指導する関係ではありません。

選択肢1:不適切

迷っているときでも、キャリアコンサルタントが結論を決めることはありません。選択肢を検討できるよう支援し、自己決定を尊重します。

選択肢2:適切

職業・職務、方向性、手段について、具体的な目標を明確にすることは相談の重要な課題です。

選択肢3:適切

自己理解、仕事理解、意思決定、実行などの進行を共有し、現在地を確認しながら進めることは有効です。

選択肢4:適切

主体性を尊重しつつ、社会の情報や専門機関などの資源を活用することで支援の選択肢が広がります。

問39

正解:1

テーマ:面談における目標設定

根拠:厚生労働省「労働者等のキャリア形成における課題に応じたキャリアコンサルティング技法」

まず押さえること

目標は、相談者が自ら取り組める具体的な行動に置くことが大切です。相手を変える目標より、自分の表現や対応を変える目標の方が、主体的に取り組めます。

選択肢1:適切

アサーティブとは、自分と相手を尊重しながら、自分の意見や要望を率直に伝えることです。相談者が取り組める目標になっています。

選択肢2:不適切

上司が注意するかどうかは相談者だけでは決められません。相手の反応を目標にするのは適切ではありません。

選択肢3:不適切

「好かれる」は相手の感情を目標にしており、具体的な行動目標になっていません。

選択肢4:不適切

上司を怒らせないことも相手の反応に依存します。相談者が行えるコミュニケーション行動に置き換えて考えます。

問40

正解:1

テーマ:自己理解を支援する検査・ツール

根拠:厚生労働省「キャリアコンサルティング・キャリアコンサルタント」

まず押さえること

検査やツールは、自己理解を深めるための補助です。何を測る道具かを区別します。東大式エゴグラムは、交流分析(TA)の自我状態を把握する検査であり、価値観・興味・関心を測る検査ではありません。

選択肢1:不適切

東大式エゴグラムは、自己分析理論ではなく交流分析を基礎に、自我状態の傾向を捉えるものです。説明している対象が異なります。

選択肢2:適切

VRTカードは、利用者がカードを分類して振り返るほか、対話を通じて価値を検討する使い方もできます。

選択肢3:適切

内田クレペリン検査は、一桁の加算作業を継続する「作業」から、作業量や作業曲線などをみる検査です。

選択肢4:適切

YG性格検査は、複数の尺度を情緒・人間関係・行動・知覚の特性として整理して性格傾向を把握します。

参考資料

国家試験 第32回 解説リンク集

https://shasha-blog.com/3-32-41-45

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