実技(面談)

ロープレ面談をすると理解が深まるヘルピング

この記事について

ロープレ面談をしてからヘルピングの内容を確認すると理解が深まります。

学科対策にもなるし、面談そのものにも役立ちます。

ヘルピングとは

カーカフのヘルピングは、心理学者ロバート・R・カーカフによって提唱された包括的・折衷的カウンセリング技法です。

専門家だけでなく一般の人でも援助関係を築けるよう体系化され、クライエントを「ヘルピー」、援助者を「ヘルパー」と呼びます。

技法の4段階

カーカフのヘルピングは、以下の4つの段階で展開されます。

  • 事前準備(かかわり技法):まずラポールの形成を目指し、親身なかかわりや観察・傾聴で信頼関係を作ります。
  • 第一段階(応答技法):ヘルピーの自己探索を促し、事柄・感情・意味への応答で「現在地」を明らかにします。
  • 第二段階(意識化技法):ヘルピーの自己理解を促進し、「目的地」や目標を意識させます。
  • 第三段階(手ほどき技法):具体的行動計画を立て、ヘルピーが目標に向かって行動できるよう支援します。

特徴と目的

  • 内面的成長技法とも呼ばれ、非指示的でありながら、自己理解と行動変容を同時に目指します。
  • 精神分析・来談者中心と行動療法の統合モデルで、誰でも実践できるのが特徴です。
  • 各段階の関係構築と丁寧な傾聴が、効果的なヘルピングの要です。

実生活・支援への応用

  • カーカフのヘルピング技法は、カウンセリングだけでなく、職場や学校、一般的な援助関係にも活用できます。
  • 支援者と被支援者の「同じ仲間」としての成長や行動を促進する点が重要です。

まとめ表

段階ヘルピー目標ヘルパーの具体的技法
事前準備(かかわり)心の準備観察、傾聴、親身なかかわり
応答技法自己探索事柄・感情・意味への応答
意識化技法自己理解問題・目標・感情の意識化
手ほどき技法行動・目標達成行動計画の作成・目標設定

カーカフのヘルピングは、援助関係構築から具体的な行動計画まで、誰でも使える分かりやすい援助技法です。

応答技法とは、カウンセラーがクライエントの話を正確に理解し、その理解を自分の言葉に置き換えて伝え返すことで、クライエントの自己理解や自己洞察を深めるための基本的なカウンセリング技法です。

応答技法

  • 応答技法は「クライエントが伝えたかった内容を、カウンセラー自身が言葉を選んで返す技術」であり、オウム返しではなく、クライエントの感情やニュアンスに合った表現を使うことが求められます。
  • 応答の目的は、カウンセラーの理解が正しいかクライエントに確認しつつ、相手の経験や感情を整理しやすくすることです。

応答技法の主な種類

  • 内容の要約受容繰り返し感情の反映解釈などが含まれます。
  • クライエントの言葉そのままではなく、状況や意図に合った言い換えやまとめを使う場合が多いです。

応答技法の役割と効果

  • カウンセラーが適切に応答することで、クライエントは「自分が理解されている」という満足感を得られます。
  • その結果、クライエントの自己探求や気づきが促進されます。

応答技法は、対話を通じてクライエントの自己理解・問題整理を助けるプロセスであり、カウンセリングにおいて極めて重要な役割を持っています。

意識化技法とは、カウンセリングやキャリアコンサルティングの現場で用いられる技法の一つで、クライエント(ヘルピー)が「どんな状態になりたいのか」や「なりたい自分」=目的地を明らかにし、自己理解を深めていくことを目的とする方法です。

意識化技法

  • 自己理解を促進し、クライエント自身が目指す目標や望ましい状態(目的地)に気づくことを目指します。
  • 主な対象は、「意味」「問題」「目標」「感情」の意識化です。

技法の具体例

  • 目標や価値観、内面的な問題、感情などを明確化する支援を行います。
  • たとえば「~したい」「こうなりたい」という想いを言葉にできるよう導くことが含まれます。

ヘルピングの流れにおける位置

  • カーカフのヘルピング理論においては、意識化技法は「第2段階」に位置します。
  • 第1段階の「応答技法(自己探索)」で現在地を確認した後に、第2段階の意識化技法で目的地=ありたい姿を明確にしていきます。

類似技法・関連

  • 無意識的な言動や行動に気づきを促し、「なぜそうしているのか」「どんな意味があるのか」を自覚させることが意識化法のポイントです。

意識化技法は、クライエントの「自己理解」と「目標の明確化」に注力する技法であり、カウンセリングの成長実感や行動変容の出発点となる重要なプロセスです。

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