この記事について
第28回 国家資格キャリアコンサルタント試験 解説を作成しました。
過去問を解いた際に調べたこと内容を記入しています。
解答は自分で調べたので、間違いがあるかもしれません。
間違え等を見つけた場合は、お知らせください。
1記事5問ずつアップしていこうと思います。
問1
正解は2
令和5年版男女共同参画白書からの問題です。
選択肢1:不適切
「男性は仕事」「女性は家庭」という、いわゆるサラリーマンの夫と専業主婦から成る家庭を前提とした制度、固定的な性別役割分担を前提とした長時間労働や転勤を当然とする雇用慣行等を「昭和モデル」だとすると、職業観・家庭観が大きく変化する中、全ての人が希望に応じて、家庭でも仕事でも活躍できる社会への変革が実現した姿が「令和モデル」であると言える。としている。
選択肢2:適切
適切
選択肢3:不適切
「令和モデル」の早期実現に向けて、特に優先すべきことは次のとおり。
- 男女ともに自分の希望が満たされ、能力を最大限に発揮して仕事ができる環境の整備
- 男女ともに仕事と家事・育児等のバランスが取れた生活を送ることができること
- これらを下支えする前提としての、女性の経済的自立
女性を特に優先としているわけではない。
選択肢4:不適切
就業調整を行っている非正規雇用労働者の女性がいることを踏まえれば、いわゆる「年収の壁」に代表されるような、女性の就労の壁となっている制度・慣行についても、見直しを進めていくことが必要である。
問2
正解は2
「令和5年雇用動向調査」からの問題。
就業形態別入職率、離職率
一般労働者
入職者 | 離職者 | |
1 | 「サービス業(他に分類されないもの)」19.9% | 生活関連サービス業,娯楽業」20.8% |
2 | 「宿泊業,飲食サービス業」19.8% | 「サービス業(他に分類されないもの)」19.3% |
パートタイム労働者
入職者 | 離職者 | |
1 | 「生活関連サービス業,娯楽業」49.2% | 「生活関連サービス業,娯楽業」36.9% |
2 | 「宿泊業,飲食サービス業」40.5% | 「サービス業(他に分類されないもの)」32.7% |
選択肢1:不適切
選択肢2:適切
選択肢3:不適切
選択肢4:不適切
問3
正解は3
「令和5年度能力開発基本調査 調査結果の概要(個人調査)」からの問題です。
選択肢1:不適切
令和4年度中にキャリアコンサルティングを受けた者は、「労働者全体」では10.8%であり、「正社員」では 13.8%、「正社員以外」では 5.4%であった。
選択肢2:不適切
キャリアに関する相談をする主な組織・機関については、「職場の上司・管理者」を挙げる者の割合が、正社員(77.3%)、正社員以外(71.1%)ともに最も高くなっている。
なお、「企業外の機関等(再就職支援会社、キャリアコンサルティングサービス機関等) 」(正社員 7.3%、正社員以外 13.4%)などでは、正社員以外の割合が正社員の割合を上回っている。
→キャリアコンサルタントなどとキャリア相談をしている割合は、正社員以外の方が多い
選択肢3:不適切
キャリアに関する相談が役立ったことの内訳は、「仕事に対する意識が高まった」を挙げる者の割合が、正社員(56.8%)、正社員以外(51.7%)ともに最も高くなっている。
また、「上司・部下との意思疎通が円滑になった」(正社員 35.4%、正社員以外15.9%)などは正社員が高く、 「現在の会社で働き続ける意欲が湧いた」(正社員 19.1%、正社員以外 24.5%)などは正社員以外が高くなっている。
選択肢4:適切
キャリアコンサルタントに相談したい内容は、正社員では、「将来のキャリアプラン」(56.9%)が最も多く、次いで、「仕事に対する適性・適職(職業の向き不向き)」(45.3%)、「仕事に対するモチベーションの向上」(34.4%)、「適切な職業能力開発の方法(資格取得、効果的な自己啓発の方法等)」(32.1%)と続いている。
正社員以外では、「仕事に対する適性・適職(職業の向き不向き) 」(38.1%)が最も多かった。また、「仕事の内容、賃金、労働時間などの労働条件・労働環境」(36.8%)では、正社員(25.7%)を 11.1 ポイント上回っている。
問4
正解は3
選択肢1:適切
キャリア・アダプタビリティの4次元
- 関心(Concern)
- 統制(コントロール)(Control)
- 好奇心(Curiosity)
- 自信(Confidence)
選択肢2:適切
人と環境の適合性
- 動的で変化するもの
- 個人の主観的な解釈や理解に基づく
選択肢3:不適切
キャリア構築理論では、既存の自己を実現するのではなく、個人がキャリアを能動的に構築していくプロセスを重視します。
この理論では、個人は自身のキャリアストーリーを語り、構築することで意味を見出し、将来の方向性を明確にします。
選択肢4:適切
キャリア構築インタビュー(CCI)の特徴
- 6つの質問で構成
- クライエントの人生テーマや適応戦略を探る
- 具体的な質問例に「3歳から6歳までに起きた3つのストーリーを聞かせてください」などがある
問5
正解は2
選択肢1:不適切
中年期のキャリア支援の必要性が強く認識されるようになった背景には、産業構造の変化や雇用慣行の変化、経済の停滞が影響しています。この時期、特に注目された理論家には、ドナルド・スーパーやマーク・サビカスがいます。
選択肢2:適切
「パーソンズは1908年に「適性マッチング」アプローチを開発し、職業指導運動の創始者として知られています。彼の理論は、個人の特性と職業要因のマッチングに焦点を当てており、急激な経済成長と都市部への労働力集中という社会背景に対応するものでした。
パーソンズの理論は、以下の点で当時の社会的課題に対応していました:
- 都市部に集中した労働者の適職選択支援
- 労働市場の効率化
- 個人の特性と職業要求のマッチング
この理論は、高度経済成長期における労働移動や職業選択の基礎となり、その後の職業指導やキャリア支援の発展に大きな影響を与えました。
なお、パーソンズの理論は、後のドナルド・スーパーやマーク・サビカスなどの研究者によってさらに発展され、現代のキャリア理論の基礎となっています。
選択肢3:不適切
この風潮のもとで提唱された理論は「計画的偶発性理論」(Planned Happenstance Theory)であり、提唱したのはジョン・クランボルツです。
1990年代後半から2000年代初頭にかけて、社会的変化の激しさと将来の不確実性が増大する中で、従来の計画的なキャリア形成アプローチの限界が認識されるようになりました。この状況下で、1999年にクランボルツによって計画的偶発性理論が提唱されました。
理論の特徴
- 予期せぬ出来事やチャンスがキャリア形成に重要な役割を果たすことを強調
- 不確実性を障害ではなく、機会として捉える視点を提供
- 好奇心、粘り強さ、柔軟性、楽観主義などのスキル開発の重要性を主張
選択肢4:不適切
ブルースティンの内容に近い。
ブルースティンは、キャリア支援において最も重要な要因は社会階層であると主張しています。彼は特に労働者階級や貧困層に注目し、これらの層を「忘れられた半分」と呼んでいます。
国家試験 第28回 問1〜50解説リンク集
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