第29回 キャリアコンサルティング技能検定 2級学科試験 解答(問26〜30)
この記事について
第29回 キャリアコンサルティング技能検定2級 学科試験の解答解説を作成しました。
解答は出ていますが、解説がなかったので自分で解答解説作成しています。
解答は自分で調べたので、間違いがあるかもしれません。
間違え等を見つけた場合は、お知らせください。
1記事5問ずつアップしていこうと思います。
設問:26
正解:3
選択肢1:適切
高齢になって老いていく親に適応することは、中年期の重要な発達課題の一つである。
選択肢2:適切
大人の余暇活動を開始することも中年期の発達課題として含まれる。
選択肢3:不適切
配偶者の死に適応することは主に老年期の発達課題であり、中年期の課題としては不適切である。
選択肢4:適切
満足のいく職業的遂行を維持することは、中年期の発達課題に該当する。
設問:27
正解:1
選択肢1:適切
エリクソンの発達課題「親密性」は、成人初期における重要な心理社会的課題であり、自分と他者の同一性を安心して融合し合える親密な関係を築く能力を指す。
選択肢2:不適切
「アダプタビリティ」という概念はエリクソンの理論の焦点ではなく、彼は発達の各段階において心理社会的危機の克服に重きを置いている。
選択肢3:不適切
成人期の発達段階は8段階に分かれており、四季に例えて4つの段階を25年ずつ進むという考え方はエリクソンの理論にはない。
選択肢4:不適切
老年期の発達課題は「統合対絶望」であり、「世代性」は成人期の課題である。
設問:28
正解:3
選択肢1:不適切
ブリッジズは人生の転機(トランジション)を、「終焉(既存の状態の終わり)」、「中立圏(心理的過渡期)」、「開始(新しい状態の始まり)」の3段階で説明しています。「キルト(小さな布の縫い合わせ)」はILPにおいてハンセンが表した言葉です。
選択肢2:不適切
シュロスバーグは転機に対してのリソースを「4S」として示しています。4つのSとは「Situation(状況)」「Self(自己)」「Support(支援)」「Strategies(戦略)」であり、4つのC(Concern、Control、Curiosity、Confidence)ではありません。
選択肢3:適切
ブリッジズのトランジション理論の中心は、転機における心理的な3つの段階、「終焉」「中立圏」「開始」です。この3つの様相があるという説明が正しい理解です。
選択肢4:不適切
シュロスバーグは転機の要素として、次の3つのタイプを挙げています。
- 予測していた転機(anticipated transitions)
- 予測していなかった転機
- 期待していたものが起こらなかった転機(ノンイベント)
また、転機を評価する視点としては「深刻さ」「タイミング」「コントロールの度合い」「持続性」があり、これらから個人の転機の捉え方や影響度が変わるとされます。
設問:29
正解:1
選択肢1:適切
シュロスバーグは、転機を自分の役割、人間関係、日常生活、そして考え方(自己概念)を変えてしまうような人生上の出来事と捉えている。この理論は人生の転機(トランジション)を個別的かつ多面的に理解することを特徴としている。
選択肢2:不適切
人生の転機は、能動的転機と受動的転機の2つの捉え方があるが、シュロスバーグの理論では、転機を「期待された転機(anticipated)」「期待されなかった転機(unanticipated)」「非出来事的転機(non-event)」の3分類としている。
選択肢3:不適切
転機を乗り越えるために事前予測が必須とする考えはシュロスバーグの理論には含まれていない。転機対応には主に「4Sモデル」(Situation, Self, Support, Strategies)の点検と活用が重要である。
選択肢4:不適切
転機の影響を最小限にするためのリソースの点検は重要だが、シュロスバーグの理論では「4Sモデル」によって転機の対処力を強化することを説いており、「変化を最小限にする」こと自体が目的ではない。
設問:30
正解:3
選択肢1:不適切
病気がきっかけでキャリアチェンジを迫られる場合でも、早期退職を「できるだけ早く」決断させる支援は適切でない。本人の治療状況や意向、将来の職業復帰可能性を尊重した支援が求められる。
選択肢2:不適切
本格的な就労に向けた助走期間で職業訓練の受講を勧めることは、むしろ就労準備の一環として望ましい場合が多い。就労支援においては、能力向上や職業スキル習得が重要視されている。
選択肢3:適切
相談者の入院等により対面相談が一定期間難しくなる場合でも、電話やメールなどで連絡を取り続けることは、支援関係を継続し途切れさせないために重要な工夫である。これは厚生労働省の長期療養者就職支援に関するガイドラインにも沿った適切な対応である。
選択肢4:不適切
事業所の理解を得る際に、支援対象者の病名を伝えることが最重要とは限らない。本人のプライバシー保護や医療情報の取り扱いに配慮し、病名にこだわらず必要な配慮や合理的配慮の提供を求めることが望ましい。
2級技能士 解説リンク集
この記事が良いと思ったら
↓❤️クリックをお願いいます。ブログ運営の励みになります。




