ハヴィガーストの老年期(60歳以降)の発達課題は、身体的・社会的衰えへの適応を主眼とし、6つの具体的なタスクで構成されます。

老年期の6つの発達課題

  • 身体的老化と健康の衰退への適応
    加齢による感覚・運動機能低下を受け入れ、健康管理(運動・食事)で補う。
  • 引退後の生活と新たなる役割への適応
    仕事喪失によるアイデンティティ危機を乗り越え、ボランティアや趣味で自己価値を再構築。
  • 配偶者の死や喪失への適応
    死別後の孤独・悲嘆を乗り越え、新たな人間関係を築くレジリエンスを養う。
  • 同年代の人々との親密な関係構築
    友人・地域コミュニティとの交流を深め、社会的孤立を防ぐ。
  • 社会的・市民的義務の遂行
    経験を次世代に伝える役割(孫育て・地域貢献)を果たす。
  • 身体的に満足できる生活環境の調整
    住環境をバリアフリー化し、安全・快適な老後空間を整える。

ハヴィガースト(Robert J. Havighurst)の発達課題理論

人生の各成長段階で達成すべき具体的な課題(developmental tasks)を定め、成功すれば幸福感と次の段階への準備が進むとします。

各課題は「身体的成熟」「社会的・文化的期待」「個人の欲求」の相互作用から生まれ、青年期以降がキャリア形成に直結します。

キャリア理論では、スーパーの生涯発達モデルと並び、ライフステージごとのタスク達成を重視。

6つの成長段階と主な課題

成長段階主な発達課題(キャリア関連中心)
乳幼児期歩行・言語・基本概念形成、社会関係学習。
児童期身体技能・友達関係・基礎学力・道徳形成、自立態度。
青年期情緒・経済的自立、職業選択と準備、結婚準備、社会的責任・価値観確立。
壮年初期配偶者選択・子育て・就職、家庭・市民責任。
中年期経済安定・子どもの援助・余暇充実、中年変化適応。
老年期健康・引退・死の準備、老人関係構築。