厚生労働省が運営する職業情報提供サイト「job tag(ジョブタグ)」でできることと、サイト内で提供されている各種テスト(自己診断ツール)の全容を、キャリアコンサルタント試験の受験者向けに整理しました。

1. job tag(ジョブタグ)の基本概要

米国労働省の職業情報データベース「O*NET」をモデルとして厚生労働省が構築した、日本版の職業情報データベースです。

  • 主な目的:求職者や支援者(キャリアコンサルタント等)に向けて、約500以上の職業に関する仕事内容、必要なスキル・知識、労働条件、賃金統計、就業までのルート等を「見える化」して提供する。
  • キャリコン試験での位置づけ:学科試験での出題はもちろん、実技(面接・論述)において「相談者の自己理解・職業理解を促すアセスメントツールや情報源」として頻出・必須の知識です。

2. job tag で提供されているテスト(自己診断ツール・アセスメント)一覧

job tagのテスト機能は、大きく「適職を知る(適性・アセスメント)」「自身の能力を棚卸し・分析する」機能に分類できます。受験対策として、理論背景と合わせて整理しておくことが重要です。

① 自己診断ツール(適職探索)

テスト・ツール名概要・測定内容キャリコン的ポイント・関連理論
職業興味検査仕事に対する「興味・関心」を測定し、適職を探索する(所要時間:約10分)。ホランド(Holland)の**六角形モデル(RIASEC)**などの概念と密接に関連。
仕事価値観検査働くうえで何を重視するか(能力発揮、安定、人間関係、貢献など)の「仕事価値観」を測定(全44問)。スーパー(Super)やローキチ(Rokeach)などの作業・仕事価値観理論に対応。
職業適性テスト(Gテスト)言語・数理・空間認知などの「能力面の特徴」を測るWebテスト。※メモ・計算用紙が必要。厚生労働省編**一般職業適性検査(GATB)**のWeb版アプローチ。能力領域から適職群を導出。
しごと能力プロフィール検索自身の持っている「スキル・知識」のレベルを入力・設定し、それに適合する職業を探す。職務分析・スキルの可視化に基づくマッチング手法。
ポータブルスキル見える化ツール職種や業種が変わっても持ち運び可能な「ポータブルスキル」を測定し、活用できる職務・職位を探す。主にミドルシニア層・ホワイトカラーのキャリアチェンジ支援で重要視されるツール。

★重要機能「結果の組み合わせ検索」

「職業興味」「仕事価値観」「Gテスト」「ポータブルスキル」などの検査結果をマイリストに保存すると、複数のテスト結果を掛け合わせた適職検索が可能です。

② キャリア分析・能力チェックツール

ツール名概要・目的活用シーン
キャリア分析過去に経験した職業から「しごと能力プロフィール」を自動生成し、目指す希望職業との**適合度やスキルギャップ(足りないスキル・知識)**を可視化する。キャリアチェンジ時の能力ギャップ把握や、リスキリング・教育訓練給付制度の活用検討。
ホワイトカラー系職種の職業能力チェック人事・営業・総務などの職種において、初級レベルから責任者レベルまでの業務達成度をチェックシート形式で整理する。ホワイトカラー職種のキャリアの棚卸し、目標設定。

3. そのほか job tag でできること

テスト以外にも、Job tagには求職者支援・自己理解・職業理解のための強力な機能が備わっています。

  1. 多角的な職業検索・閲覧
    • フリーワード検索、職種・産業別検索に加え、「免許・資格」「未経験でも入りやすい仕事」「テーマ別」などで検索可能。
    • 各職業ページでは、仕事内容の動画、必要なスキル指標、平均年収・求人倍率などの公的データが確認できる。
  2. 公的インフラとの連携
    • マイジョブ・カード:作成したキャリアプランや職歴とjob tagの情報を相互連携できる。
    • ハローワークインターネットサービス:職業ページから直接リアルタイムの求人検索へ移行できる。
    • マナパス / 教育訓練給付制度:必要なスキルを習得するための社会人向け講座や給付対象講座を探せる。
  3. マイリスト機能
    • 実施したテスト結果や気になった職業を保存・比較・エクスポート(ログインすれば無期限保存)できる。