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3月読書まとめ

この記事について

3月の読書のまとめをします。

1月に読んだ本は2冊+読みかけ3冊です。

3月の読書一覧

  • 暇と退屈の倫理学
  • 世界の適切な保存
  • 自分とか、ないから
  • いただきます

暇と退屈の倫理学

著者:國分 功一郎
オーディブル

ハイデガー哲学をベースに暇と退屈について論考されています。

暇とは何か、退屈とは何か。

これらをテーマに時代を遡り、そして今現在の暇と退屈について考えることができます。

これを読んで、自分は、「暇は欲しいが、退屈は嫌だ」という思考を持っていて、一体、それはなんなのか?一体、何がしたいのだろうか?などと考えるきっかけを貰いました。

退屈には第1形態から第3形態の3つの形態に分けられるということもとても興味深いものでした。

普段、着目しない部分に着目し、言語化することができる点で、哲学はとてもためになるものだと感じます。

とても、面白い作品でした。人生について考えている人におすすめです。

オーディブルの読み放題に入っていますので、是非、トライしてみてください。

世界の適切な保存

著者 永井 玲衣
オーディブル

「水中の中の哲学者たち」の著者、永井さんの2作目。

オーディブルで配信されていましたので、聴いてみました。

結果は、自分にはあまり合わなかったかなという感想です。

オーディブルではあまり集中できなかったというのが理由です。

これは、テキストを見て、そのテキストを眺めながら思考するのがいいのかなと感じました。

音声では、意味を理解する前に、その言葉のスピードによって流れてしまい、ただの言葉でしかなく、一見、意味不明な言葉の羅列としか認識されませんでした。

その1つ1つの言葉(文章)を読み返したりして、深みを味わう作品なのだろうけど、次かつぎと強制的に言葉が流れてくるので、私にとっては、なんだか、とても不快な作品に感じました。

意味不明な言葉が、次々と流れてくるので、イライラが湧いてきてしまいました。

それでも、後半の東日本大震災の章では、その作品の中に入り込め、考えさせられる部分もありました。

個人的には、これは、音声ではなく、テキストで自分のペースで噛み砕いて読む方がいいのかな?と感じました。

著者は、世界を適切に保存したいという欲求があるようですが、自分には、その感覚が理解できないので、著者に引っ掛かる部分に共感できず、「あぁ、ここに引っ掛かるのかぁ」と思いながら聴いていました。

このことを気になってしまうと、結構、いろいろなことが気になってしまい、普段の生活が前に進まなそうだなと、シンプルに感じました。

でも、その視線こそが、それらを感じることが出来ない私たちにとって新鮮なものなのかもしれないとも思いました。

自分とか、ないから。 教養としての東洋哲学

著者:しんめいP
図書館

図書館で借りましたが、予約したのがだいぶ前で、忘れた頃に順番が回ってきた本です。

ページ数がある本ですが、一文が短く、読みやすい作品です。

1日で読破できます。

その反面、知識が大量にあるものではなく、東洋哲学をザザーっと一気に、そして、ポップに伝えてくれる本です。

東洋哲学の入り口をすごく簡単な言葉で言い表してくれているので、東洋哲学に興味はあるけど、難しいのは嫌だと思っている人には最適な1冊です。

この本を読んで気付かされたのは、「言葉」について。

言葉はとても便利なものであると同時に、その言葉によって規定されてしまっているということ。

言葉を使っているように思えて、実は、言葉に使われているとも言える。

言葉を使わなければ、自分を表現できないし、多くのことを認識できない。

その言葉のない世界を見せてくれるのが「禅」の世界。

一度は、言葉のない世界を体験してみたいなと感じました。

この本の読書メモ(殴り書き)

  • 言葉にならない世界を考えた時、言葉で認識してしまうのはまだ、言葉の世界から抜けていないのだろう。
  • 言葉を使い過ぎて言葉でしか自己を認識できなくなってしまった。
  • 世の中の不思議をわかったふりをする大人。
  • フィクションの中では、ヒトは何者にもなり切れる。
  • それになり切れるか、没頭できるかが重要。
  • この世はフィクション。わたしは登場人物。
  • なにになるかは、自分で決められる。=『大我(たいが)』

いただきます。: 人生が変わる「守衛室の師匠」の教え

著者:喜多川 泰
オーディブ

喜多川泰さんの新作がオーディブルで配信開始されたということで、早速聴いてみました。

最初の印象は、ナレーターの声質が気になって、聞き進められるか不安になりました。

男性の少ししゃがれた低めの声質で、これを6時間聞き続けるのは辛いな。と思ってしまいました。

ですが、この最終的に、このナレーターの声の方が、この作品に深みを与えていると思いました。

理由は、この作品の重要な登場人物は老人であるからです。

その声と登場人物が非常にマッチしていて、深みを与えています。

内容は、大学進学を諦め、やりたいこともなく、楽して稼ぐことしか頭にない主人公が、楽な仕事を求めて大学の守衛室の仕事に就き、そこでの出会いから人生が変わっていくという物語。

しっかり、喜多川泰さんの世界観で最後はやっぱり感動してしまう。

人の涙腺をよく理解している人だなと感心します。

少し斜めから見ると、この主人公のように自分のことしか考えず、楽することだけを考えている人間が、他人から刺激を受け、簡単に人生を転換させることができるのだろうか?と疑問に思いまいた。

それができなかった人間が木村という人間なのだろうけども、その木村と主人公の決定的な違いとはなんなんだろう?

人の意見を聞き入れる素直さなのかと思うが、その素直さがないからこそ、落ちこぼれてしまったのではないか?と疑問に思う。

主人公と木村の決定的な違いは、どこなのだろうか。

もし、わかる人がいればコメントください。

まとめ

3月はオーディブル3冊、紙の本1冊と4冊読むことが出来ました。

キャリコンの勉強で読書に時間を割くことが出来ないので、オーディブルで通勤時間読書は非常に貴重な時間となっています。

やはり、オーディブルは、小説の方が聞きやすいですね。

次を聞きたいと思うので、1冊を読了するまでの時間が小説以外のものに比べると短くなっています。

お勉強系の本は、オーディブルアプリを開くのが少し億劫になる時があり、Youtubeを飛来しまうことも多々あります。

オーディブルを駆使して2025年の目標、40冊読了頑張ります!