プラス1点の知識

8050問題

この記事について

過去問に8050問題という言葉が出てきたので調べました。

頻出ではないですが、頭の片隅に入れておくと、出てきた時焦らなくて済むかと思います。

8050問題とは

8050問題は、日本における深刻な社会問題であり、80代の親が50代の子どもの生活を支える状況を指します。

通常であれば、子どもが高齢の親を介護するのが一般的ですが、この問題では逆転し、親が経済的・精神的に子どもを支え続ける家庭が増えています。

主な原因

8050問題の主要な原因として、大人の引きこもりが挙げられます。引きこもりは以前は若年層に多く見られましたが、現在では中高年層にも広がり、高齢化しています。以下の要因が背景にあります。

  • 引きこもりの高齢化: 引きこもり状態が長期化し、40~64歳の引きこもり人口は約61.3万人と推計されています。
  • 経済的困窮: 非正規雇用や無職率が高く、一人暮らしできる収入を得られないため親と同居せざるを得ない状況。
  • 精神疾患: うつ病やパニック障害などの精神疾患が原因で社会復帰が困難。
  • 親の世間体への配慮: 親が子どもの引きこもりを隠すことで適切な支援を受けられないケース。

問題点

8050問題には以下のような深刻な課題があります。

  1. 親子共倒れのリスク: 親が老化や病気で介護が必要になると、子どもも生活できなくなり共倒れする可能性。
  2. 家事能力の欠如: 子どもが家事を行えず、親がすべて担う状況。親が要介護状態になれば家庭崩壊に直結。
  3. 経済的依存: 子どもが親の年金に頼って生活するため、親の死亡後に生活基盤を失うケース。
  4. 社会的孤立: 親子ともに孤立し、外部からの支援を受けられない状況。

解決策と支援体制

日本政府は8050問題への対策として以下の施策を進めています。

  • ひきこもり地域支援センター: 専門家による相談窓口を設置し、引きこもり状態から脱却するための支援。
  • ひきこもりサポート事業: 地域で安心して過ごせる環境づくりやサポーター派遣。
  • 重層的支援体制整備事業: 市町村主体で包括的な相談支援や地域づくりを推進。

また、精神疾患など医療的ケアが必要な場合には在宅医療や公的機関への相談を通じて治療や援助を受けることも推奨されています。

8050問題は単なる家庭内問題ではなく、高齢化社会や経済格差など日本全体に影響する課題です。解決には社会全体で取り組む必要があります。

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