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令和5年度能力開発基本調査② 【事業所調査】まとめ

Contents

2 事業所調査 まとめ

令和5年度能力開発基本調査の「2 事業所調査」の(1)から(6)について、まとめます。

(1)教育訓練の実施に関する事項

OFF-JTの実施状況

  • OFF-JTを実施した事業所は72.6%であった。
     ①正社員と正社員以外の両方に実施 27.1%
     ②正社員のみ実施 44.3%
     ③正社員以外のみ実施 1.2%
  • 実施しなかった事業所は27.2%

7割の事務所でOFF-JTを実施している。正社員とそれ以外では実施に差がある。

事業所規模が大きくなるにつれ、実施率は高くなる。

職層別OFF-JT実施状況

  • 正社員
    ①新入社員: 58.9%
    ②中堅社員 :56.9%
    ③管理職層 :48.0%
  • 正社員以外
    28.3%

「新入社員」が実施が一番高い。「中堅社員」も「新入社員」と同水準。
「管理職層」は約5割。

正社員に対するOFF-JT実施率の推移

  • 71.4%で前回調査と同水準。(令和4年度70.4%、令和3年69.1%と微増)
  • 3年移動平均では直近で上昇傾向。

正社員以外に対するOFF-JT実施率

  • 28.3%で前回調査と同水準(令和4年29.6%、令和3年29.8%と微減)
  • 正社員に比べて低い割合

産業別OFF-JT実施状況

  • 正社員
    ①複合サービス事業(93.1%)
    ②電気・ガス・熱供給・水道業(92.6%)
    ③金融業・保険業(91.6%)
  • 正社員以外
    ①複合サービス事業(81.1%)
    ②金融業・保険業(52.3%)
    ③医療・福祉(50.6%)

正社員もそれ以外も、「複合サービス事業」で実施率が高い。
正社員では、「電気・ガス」が同水準で高い。
正社員以外の2位は「金融」

企業規模別OFF-JT実施状況

  • 正社員
    規模が大きくなるほど実施率が高くなる傾向。
    1,000人以上の企業では83.6%。
  • 正社員以外
    同様に規模が大きいほど高くなる。
    1,000人以上で43.2%。

OFF-JTの教育訓練機関

  • 正社員、正社員以外ともに「自社」が最も高い
  • 正社員:75.3%、正社員以外:84.4%

OFF-JTの内容

「新規採用者など初任層を対象とする研修」が74.8%と最も高い。

  1. 「新規採用者など初任層を対象とする研修」(74.8%)
  2. 「新たに中堅社員となった者を対象とする研修」(48.0%)
  3. 「マネジメント」(47.2%)

計画的OJTの実施状況

  • 計画的OJTを実施した事業所は63.2%。
    ①正社員と正社員以外の両方に実施 20.7%
    ②正社員のみ実施 40.0%
    ③正社員以外のみ実施 2.5%
  • 実施しなかった事業所は36.7%

約6割、半数以上の事務所が計画的にOJTを実施している。
正社員以外への実施は、OFFーJTより低い割合になっている。

職層別計画的OJT実施状況

  • 正社員
    ①新入社員 :51.5%
    ②中堅社員 :36.8%
    ③管理職層 :22.8%
  • 正社員以外:23.2%

順位は、OFF-JTと同様、新入、中堅、管理の順。

正社員に対する計画的OJT実施率の推移

  • 60.6%で前回より0.4ポイント上昇。
  • 3年移動平均では直近で上昇傾向。

正社員以外に対する計画的OJT実施率

  • 23.2%で前回より0.7ポイント低下。
  • 3年移動平均では直近で上昇傾向。

(2)人材育成について

能力開発や人材育成に関する問題点

何らかの問題があるとする事業所は79.8%。

主な問題点

  1.   指導する人材が不足している(57.1%)
  2.   人材を育成しても辞めてしまう(53.2%)
  3.   人材育成を行う時間がない(47.6%)

人材開発支援助成金の利用状況

  • 利用した事業所は9.8%(直近令和4年度 5.5%、令和3年度以前 4.3%)。
  • 制度を知っているが利用していない 42.9%
  • 制度を知らない 46.9%。

約9割の事業所が利用していない。理由は、手続きが面倒だから。

  利用していない理由

  1.   手続が面倒又は制度がわかりにくい(32.8%)
  2.   助成の要件に当てはまらない(27.6%)
  3.   時間的余裕がない(24.0%)

(3)労働者のキャリア形成支援について

キャリアコンサルティングを行う仕組みの導入状況

  • 導入している事業所は41.7%。
    内訳:正社員・正社員以外両方 22.2%、正社員のみ 19.3%、正社員以外のみ 0.2%。
  • 導入していない事業所は57.9%。

キャリアコンサルティングの導入は半数に満たない。

  • 導入していない理由
    「労働者からの希望がない」(正社員44.5%、正社員以外44.9%)が最多
    「キャリアコンサルタント等相談を受けることのできる人材を内部で育成することが難しい」(正社員39.3%、正社員以外29.5%)が次点
  • キャリアコンサルタトがキャリアコンサルティングを実施している割合  11.3%

正社員に対するキャリアコンサルティング

  • 実施している事業所は41.6%。
  • 3年移動平均では近年4割前後で推移。

正社員以外に対するキャリアコンサルティング

  • 実施している事業所は24.7%。
  • 3年移動平均では近年20%台後半で推移。

産業別キャリアコンサルティング実施状況

  1. 正社員、正社員以外ともに金融業・保険業、複合サービス事業で高い。

企業規模別キャリアコンサルティング実施状況

  • 1,000人以上の企業で最も高い。
  • 正社員62.3%、正社員以外41.0%。

キャリアコンサルティングの実施時期

  正社員

  1. 定期的に実施(50.0%)
  2. 労働者から求めがあった時(49.8%)
  3. 人事評価のタイミング(45.5%)

  正社員以外

  1. 労働者から求めがあった時(59.9%)
  2. 定期的に実施(45.4%)
  3. 人事評価のタイミング(30.8%)

正社員とそれ以外では、実施時期が異なることに注意。

キャリアコンサルティングを行う目的

  • 正社員、正社員以外ともに
    「労働者の仕事に対する意識を高め、職場の活性化を図るため」が最多。

キャリアコンサルティングの効果

  • 「労働者の仕事への意欲が高まった」が最多
    (正社員47.7%、正社員以外45.2%)。

キャリアコンサルティングを行う上での問題点

  • 「労働者からのキャリアに関する相談件数が少ない」が最多。
    (正社員 41.4%、正社員以外 43.4%)
  • 「キャリアに関する相談を行っても、その効果が見えにくい」が次点。
    (正社員 37.4%、正社員以外 33.6%)

ジョブ・カードの認知状況

  • 内容を含めて知っており活用している 1.2%
  • 内容を含めて知っているが活用していない 16.7%
  • 名称は聞いたことがあるが内容は知らない 38.6%
  • 名称を聞いたことがなく、内容も知らない 43.3%

キャリアコンサルティング同様、労働者の認知度は低い。8割は知らない。

労働者の主体的なキャリア形成に向けた取組

  • 「上司による定期的な面談の実施」が最多(65.8%)

「自己啓発に対する支援」は45.8%で3番目

労働者の自己啓発に対する支援の実施状況

  • 支援を行っている事業所は81.0%。
  • 内訳
    正社員・正社員以外両方 52.9%、正社員のみ 27.6%、正社員以外のみ 0.5%。

自己啓発に対する支援の内容

  • 「受講料などの金銭的援助」(正社員 77.4%、正社員以外 59.5%)が最多
  • 「教育訓練休暇(有給、無給の両方を含む)の付与」(正社員 17.2%、正社員以外 14.4%)は少なくなっている。

(4)労働者の能力開発と処遇への反映について

  • 能力開発を処遇に反映させている事業所は69.5%。
  • 内訳
    正社員・正社員以外両方 40.7%、正社員のみ 27.2%、正社員以外のみ 1.6%。

(5)労働者の職業能力評価について

職業能力評価の実施状況

  • 実施している事業所は51.8%。
  • 内訳
    正社員・正社員以外両方 29.0%、正社員のみ 22.4%、正社員以外のみ 0.4%。

職業能力評価の活用方法

  • 「人事考課の判断基準」が最多(85.8%)

職業能力評価における検定・資格の利用状況

  • 利用している事業所は80.4%。

(6)技能の継承について

  • 技能継承の取組を行っている事業所の割合は85.1%。
  • 産業別では学術研究、専門・技術サービス業(97.2%)が最も高い。
  • 企業規模別では300~999人(92.7%)が最も高い。
  • 取組の内容:「中途採用を増やしている(55.7%)が最多。

事業所規模が大きくなれば、高くなるわけではないことに注意。

まとめ

今回は、令和5年度能力開発基本調査の「2 事業所調査」の概要をまとめました。

これを読めば、大筋の流れは理解できるかと思います。

世間の認識と大幅に違わないので覚えやすいのではないでしょうか。

技能継承については、大規模より、300−999人規模の事業所の方が高いので、引っ掛けとして出そうですね。

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