キャリア理論に関連する理論家を12のカテゴリに分類し、体系的に整理しました。
理論の変遷と領域を明確化するため、主な理論・核心概念を基準にグループ分けしています。
明確には分類は難しいですが、目安としていいかなと思います。
理論家を覚える時の整理に役立ててもらえればと思います。
1. 発達段階理論
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| ギンズバーグ | 職業選択発達段階説 | 空想期・試行期・現期段階 |
| スーパー | ライフ・キャリア・レインボー | 5段階モデル（成長～衰退） |
| エリクソン | 心理社会的発達理論 | 8つの発達課題（例：同一性 vs 役割混乱） |
| レビンソン | 人生の四季理論 | 安定期と過渡期の循環 |
2. 職業適性理論
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| パーソンズ | 特性因子理論 | 自己分析×職業分析 |
| ホランド | RIASEC理論 | 6つの性格類型と環境適応 |
| シャイン | キャリア・アンカー | 職業価値観の固定化（専門性・自律性など） |
3. 動機づけ理論
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| ハーズバーグ | 動機づけ衛生理論 | 衛生因子（不満解消）と動機づけ因子（満足促進） |
| マズロー | 欲求階層説 | 自己実現を頂点とする5段階 |
| アルダファ | ERG理論 | 生存・関係・成長の欲求 |
4. 社会認知理論
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| クランボルツ | 計画的偶発性理論 | 偶然を戦略的に活用する |
| レント/ブラウン/ハケット | SCCT理論 | 目標設定における自己効力感の影響 |
5. ナラティブ・アプローチ
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| サビカス | キャリア構築理論 | 人生の物語を再構成する |
| コクラン | ナラティブ・カウンセリング | ライフストーリーの再解釈 |
6. 心理療法系理論
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| ロジャーズ | 来談者中心療法 | 自己概念の一致を促進 |
| フランクル | 実存分析 | 人生の意味探求 |
| ベック | 認知療法 | 自動思考の修正 |
| 森田正馬 | 森田療法 | 「あるがまま」の受容 |
| パールズ | ゲシュタルト療法 | 「今ここ」の気づき |
7. 組織行動論
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| マクレガー | X理論/Y理論 | 人間観の類型化（消極的 vs 積極的） |
| ヒルトン | 組織ストレス管理 | 職場環境の最適化 |
8. 行動主義理論
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| スキナー | オペラント条件付け | 行動の強化と消去 |
| グラッサー | 現実療法 | 責任の自覚を促す |
9. パーソナリティ理論
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| フロイト | 精神分析理論 | 無意識の衝動と防衛機制 |
| アンナ・フロイト | 防衛機制論 | 自我の適応機能 |
10. 労働価値観理論
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| デュセイ | 職業価値尺度 | 価値観の優先順位測定 |
| スーパー | 価値観階層モデル | 職業満足度の価値観評価 |
11. 現代統合理論
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| ブロット | 心理学的工作論 | 労働の意味生成プロセス |
| ゴッドフレッドソン | 限定・妥協理論 | 性役割と社会的制約 |
12. 職業指導理論
| 理論家 | 主な理論/貢献 | 核心概念 |
|---|
| ウィリアムソン | 指導的カウンセリング | 診断的アプローチによる適職マッチング |
重複分類の明示
| 理論家 | 重複カテゴリ | 理由 |
|---|
| スーパー | 1. 発達段階理論
10. 労働価値観理論 | 発達段階と価値観の両方で貢献 |
| ホランド | 2. 職業適性理論
9. パーソナリティ理論 | 性格類型はパーソナリティ理論と直結 |
| ロジャーズ | 6. 心理療法系理論
2. 職業適性理論 | 来談者中心療法は職業適性評価にも応用 |
| パールズ | 6. 心理療法系理論
5. ナラティブ・アプローチ | 物語的アプローチと「今ここ」の気づき |
