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この記事について
今読んでいる、苫野一徳さんの「子ども頃から哲学者」の中で、他人からの承認が欲しくてあがいている人の3類型が紹介されていて、すごく納得したので共有しようと思います。
「子供の頃から哲学者」〜世界一おもしろい、哲学を使った「絶望からの脱出」!
著者 苫野一徳(熊本大学准教授)
この本の感想は別記事にします。
今回は、自分に当てはまりまくった承認欲求について書きます。
自意識の塊
この本には多くの有名な哲学者が紹介されています。出てくる哲学者の思想を誰が読んでもわかるように、わかりやすく表現してくれていて、読んでいてすごく勉強になります。
哲学に興味がない人でも、興味深く読めるのではないかと思います。
その哲学者の1人であるへーゲルの紹介でで「自意識」について触れている部分があります。
ヘーゲルの主張では、人間は自意識の塊で、他人の承認を得るために足掻いていて、息苦しい生き方を選んでしまうとのことです。
ヘーゲルをまだ読んだことなかったので非常に興味が湧きましたが、哲学史上最も難しいとい紹介されていて、読みたいけど読めたもんじゃなさそうだなと感じました。
この本では、息苦しい生き方を選んでしまう人を3つの類型に分けています。
第一類型 独りよがりの「ストア主義」
「他人の評価など気にしない。我が道をいく!」という独りよがりの態度をとる類型。
「人の評価など気にしない。」という考え方がすでに、他人の評価を気にしているという矛盾です。
本当は気にしているのに、気にしていないふりをする「自己欺瞞」に陥ってる人。
思うように自分を認めてくれる人がいないから、ついには自分が自分を認めればそれでいいと思う態度です。
「ストア主義」と私
自分を振り返って見てみると、第一類型に思い当たる節がありすぎて恥ずかしくなります。
一番初めは、思春期、中学生から高校生の頃かと思います。
彼女は欲しいけど、モテない。そんな毎日が続くものだから、最終的には「彼女などいらない」と考え出し、やせ我慢をしていたことを思い出しまいた。
本当は、彼女が欲しくて欲しくてたまらないのに。自己欺瞞ですね。
このほかにも、ところどころで、第一類型の自分が顔を出しています。
今現在もです。
第2類型 否定ばかりの「スケプシス主義」
スケプシス主義という言葉、はじめて聞きました。
スケプシス主義とは懐疑主義のことで、いつも人を疑い否定する態度のことを言います。
人を批判することで自分を守ろうとする自意識のあり方になります。
人を批判し貶めて、自分を高めようとする態度です。
「スケプシス主義」と私
懐疑主義。これはまさに自分のことです。
今の自分そのものです。
すごく読んでいて、恥ずかしくなりました。
自分にはこの「スケプシス主義」的な態度が強いように思います。
対して努力もせず、自分より能力の高い人に対してあらを探し、指摘をしたりすることがよくあります。
ただ、目についたからそうしていたと思っていましたが、よくよく考えると、嫉妬からくるものだったのだと感じます。
俯瞰してみると自分の行動がすごく恥ずかしくなります。
気をつけようと思います。(気をつけられるかな・・・。)
第3類型 虎の威を借る「不幸な意識」
これは、自分以外の評価されている人や物と繋がることで、自分を大きく見せる態度です。
わかりやすいのは、ブランドもので自分を飾ることだったり、有名な人と知り合いだと自慢したりすることなど、これに該当するのかと思います。
「不幸な意識」と私
これも心当たりありすぎて痛いです。
特に洋服やアクセサリーなど、この傾向にあります。
身につけているものを有名なものにして、他人から承認を貰おうとしていました。
これも今でもあります。最近は、少し控えめでしたが、それこそ数年前まで、第一線で着飾っていました。
気を抜くと、ブランドで選んだり、値段で選んだりしたりする自分がいます。
これも俯瞰してみると滑稽ですね。
まとめ
どこかで、自分は承認欲求なんて、そんなに強くないと思っていた節があるのですが、大間違いでした。
人一倍、大きな塊であるという真実を突きつけられました。
テキストに起こしてみて、これが自分ではなく第3者だったらと考えると、すごいダサいやつだなと思ってしまいます。
でも、このダサいと思われたくないという思考も承認欲求からきているとなると、承認欲求からは決して抜け出せないものなのだと感じます。
人間は自意識の塊であるなら、承認欲求から自由になれることはなさそうですね。
常に、承認欲求を意識し、それとうまく付き合うコツを見つけていくしかなさそうです。
何よりも、他人からの承認が欲しくて欲しくてたまらない。ということと、それがとても難しいということを理解し、それが得られるように正しい努力をすることが大事なのかと思いました。
その険しい道から逃げないように。