この記事について
オリバー・バークマン著「限りある時間の使い方」について、内容を忘れないように自分なりにキーポイントをまとめました。
私たちに与えられた「4000週間」という時間をどう使うかについてが書かれています。
時間をもっとうまく使いたいと、日々悩んでいる人に読んでもらいたい一冊です。
時間に対する間違った認識
時間を有効に使いた。タイムパフォーマンスの良い時間の使い方をしたい。
私たちは、現代人はいかに有効に時間を使うかということで頭を日々悩ませています。
ですが、本当に時間はコントロールできるものなのでしょうか?
実は、「時間をコントロールできる」という不可能なことを刷り込まれているのではないでしょうか。
この「時間はコントロールできる」と間違った認識を与えられていることが、私たちにとって大きな問題ではないだろうか。
時間とは何か?
中世の農民のような、タスク中心型には時間は必要なかった。
そこにあるのは、時間ではなく、仕事。
生活のリズムはタスク中心に回っていた。
タスクと時間が密接に重なっている状態で、あえてタスクと時間を分けて考える必要はなかった。
しかし、人が増え、多くの人と共同で仕事をするようになると、わかりやすい目安が必要になる。
この目安が標準化、可視化され「時間」が生まれた。
今まで、密接に重なっていたタスクと時間を分けて考えるようになった。
そして、産業革命が時間に値段をつけるよになり、時間を使えるものとして捉えるようになった。
物化した「時間」が人生の難易度を上げる
時間を使えるものとして捉え始めると、人生そのものである時間をいかにうまく使うかが、人生の最大の目的となり始めます。
しかし、この時間をうまく使うという考え方が、人生の難易度を上げることになります。
なぜか?
これには終わりがないからです。
うまく使ったと思っても、次にはもっとうまく使いたいと思うようになる。
今の自分の時間の使い方を見直し、さらにもっとうまく時間を使おうとする。
時間の命という側面に着目することなく、消費される財として時間を未来のためにせっせと消費する。
人は「今」にしか生きられないのに、「今」を踏み台に未来に生きようとする。
そして、いずれ来る未来は「今」になる。
そして、また「今」を犠牲に未来のために時間を投資する。
このループから逃げられなくなる。
幸せは「今」にしかないのに。
時間をうまく使いこなそうと思えば思うほど、時間の沼にハマってしまいます。
効率化の罠
このような状況は「効率化の罠」にハマっている状態だと言えます。
「効率化の罠」とは、効率を追求するあまり、逆に生産性や創造性を低下させる状況を指します。
効率化によって忙しさから解放されるという幻想にとらわれることで、実際にはやるべきことが増え、さらに忙しくなるという悪循環に陥ります。
たとえば、電子メールやタスク管理ツールは便利ですが、それによって仕事量が増え、焦燥感を助長することがあります。
時間の有限性に向き合う
時間の沼にハマった現代人はどうすればいいのか。
それは、時間の有限性と現実に向き合うことです。
人間の平均寿命で換算すると、人間の寿命は約4000週間になります。
4000週間という時間しかないということ。
この時間の中で、すべてのことをやり切ることは不可能であること。
そして、この有限の中では、自分の望む完全な未来は掴めないことを直視することです。
つまり、時間はコントロールできるものではないと諦め、自分という有限な存在が、与えられた時間の中で「何ができるのか」「何ができないのか」を考えることが、最高の時間管理術です。
全部やろうとせず、本当に大事なものに集中する。
しかし、それには、多くの選択肢を捨てるという覚悟が必要になります。
まとめ
今回は「限りある時間の使い方」の第1章から第2章をまとめました。
続きは、また次回で。