この記事について
「ストーリーとしての成長戦略」を読んだ上でのまとめを書きます。
自分がこの記事を読んで、どんな本だったか思い出せるよな記事にしたいと思います。
この記事では、第1章の内容について簡単にまとめます。
この本について
ストーリーとしての競争戦略 〜優れた戦略の条件〜
著者 楠木建
一橋大学大学院国際企業戦略研究科教授
YouTubeのサラタメさんのおすすめ本として紹介されていました。
内容としては、ビジネス書で、特に企業戦略をテーマに書かれています。
戦略とは何か
著者の楠さん曰く、戦略は
サイエンスというより、アートに近い。
法則はないけれど、論理はある。
そして、その本質は、「違いをつくて、つなげる」こと。
戦略は、法則のような、無味乾燥ではなく、面白い物語を聞いたときのように、心を躍らせるものであるべき。
ストーリーとは何か
次に大事なキーワードであるストーリーについて見ていく。
このストーリーは、戦略の「違いをつくって、つなげる」のうち、後者の「つなげる」が該当する。
ちなみに、前者の「違いをつくる」は、他社のとの違いで、もっと具体的にいうと「打ち手」に該当する。
つまり、戦略とは、「打ち手と打ち手を、つなぎ合わせる」こととなる。
この本は、この「つなぎ合わせる」ことに焦点を当てている本となる。
日本とアメリカの違い
アメリカの企業
アメリカの企業では、従業員のコミット先は会社(内側)であることが多いです。
理由はジョブ型雇用であると言えます。
良くも悪くも、与えられた仕事に対してパフォーマンスを発揮する雇用形態です。
なので、その企業全体の動きを知らなくとも、求められている自分の仕事に集中するば事足りてしまいます。
つまり、従業員一人一人がストーリーを知る必要はないのです。
ストーリーは、経営者だけが知っていればよく、そのストーリーに従いその部分部分を綺麗に繋げれば良いのです。
つまり、経営者だけが面白いと思うストーリーで足りるのです。
日本の企業
その対極の雇用形態である、メンバーシップ型雇用は、日本型雇用とも言われて、現在でも日本の多くの企業がこの雇用形態を採用しています。
このメンバーシップ型雇用の特徴は、会社全体に適合する人材を育てる雇用形態です。
言い換えれば、一人一人がその会社そのものであることです。
この場合、従業員のコミット先は、内側(会社)ではなく、外側(顧客)に向きます。
なぜならば、従業員自身が会社だからです。
ユニクロの柳井さんは、このような経営を「全員経営」と読んでいるようです。
従業員一人一人が会社として動くためには、会社のヴィジョン=ストーリーが必要不可欠です。
そして、大事なのは、すべての従業員がそのストーリーに共感することです。
そのストーリーが浸透して初めて強みが発揮される雇用形態となります。
日本企業にこそ必要なストーリー
このような雇用形態である日本にこそ、企業独自のストーリーが必要となってきます。
ですが、従業員は人間です。
興味のないものは、お金を払ってもらったとしても、面白いとは思いません。
表面上は面白いと思っているような装いをしますが、人の内心まではお金では買えません。
日本企業は、今このような状態になっているのではないでしょうか?
面白くもないストーリーを押し付けられ、それに従い行動しろと言われても、興が乗るはずはありません。
だからこそ、「企業のストーリーをどうやって面白くするか」が経営者に必要になってくるのだと思います。
まとめ
今回は、「ストーリーとしての競争戦略」の第1章「戦略は「ストーリー」」をまとめました。
第2章がまとまりましたら、随時更新します。