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この記事について
「習慣は3週間だけ続けなさい」(名郷根修 著)の要約です。
結論
自己効力感のコントロールしながら、外発的動機から内発的動機に切り替えていく。
1週目は、自己効力感を高める週
2週目は、自己効力感を維持する週
3週目は、内発的動機をつくる週
ラス(RAS: Reticular Activating System)
RASとは、脳に入ってくる膨大な情報の中から、個人にとって重要な情報を選別するフィルターの役割を果す。
この機能により、私たちは自分にとって重要な情報に集中することができる。
個人が重要だと考える情報や目標に意識を向けさせる。
特定の行動や思考を意識的に繰り返すことで、RASがそれを重要だと認識し、より容易に習慣化されやすくなる。
Perplexityより引用
ラスを理解することは、習慣化に重要です。
要は、ラスを通過するように、脳にその行動の大事さをインプットさせることが鍵となります。
その期間が3週間必要となるというのが、本書の伝えたいことの1つになります。
自己効力感
この本の中心となるのは自己効力感。
自己効力感を意識して、習慣の原動力となるモチベーションを維持するという考えです。
自己効力感は、個人が特定の状況や課題に対して自分の能力を信じる度合いを表す心理学的概念です。
自己効力感(じここうりょくかん)またはセルフ・エフィカシー(self-efficacy)とは、以下のように定義される。
- ある状況において必要な行動をうまく遂行できるという自己の可能性に対する認知
- 目標達成に必要な能力を自分が持っていると認識すること
この概念は1977年にカナダ人心理学者アルバート・バンデューラによって提唱。
Perplexityより引用
1週目 自己肯定感を高める
1日目から7日目は、自己肯定感を高めることに集中。
とにかく、自分はなんでも出来ると思い込ます。
自分を洗脳するように。
だから、高いハードルの目標はNG。
誰でもクリアできるような目標で達成の喜びと、自分にもできたという感覚のシャワーを浴びるまくる。
1日目は腕立て1回、2日目は2回・・・。などの目標を設定する。
この本を読んでいて、少し疑問に思ったのは、この目標のバランスが大事かなと思います。
あまりにも簡単すぎると、自己肯定感や達成感が得られないような気がします。
少し、頑張れば達成できる目標という、良い塩梅のものを設定する必要があるかなと思いました。
2週目 自己効力感を維持する
この週が、とても大事で、よく考えないとここで挫折する可能性が出てくる週。
本書では、「挑戦的かつ実現できそうな目標設定」をするとしています。
当然、1週目より負荷をあげます。
1週目は、余裕を持って達成できる目標でしたが、2週目は、どちらかというと、達成感重視で目標設定します。
なので、負荷も自分の背伸びして越えられる程度の目標設定が必要です。
ここで、簡単に言っていますが、この設定が非常に難しいと思います。
なので、チューニングしながら目標を合わせるようにするといいと思います。
例えば、2週目に毎日腕立て20回の目標を立てたとします。
実際にやってみると15回で限界だった。
この場合、目標を毎日15回+1回などと目標を変更してチューニングします。
大事なのは、限界をほんの少しだけ超える感覚。
これは、目標なので14回で潰れても、全然問題ないです。
大事なのは挑戦したことだと思います。
やり遂げたことより、挑戦したことを褒めてあげて、目標達成したら、さらに自分を褒めてあげましょう。
3週目 内発的動機をつくる
外発的欲求とは、外部からもたらされる要因によって行動への意欲が高まる心理状態を指し、逆に、内発的動機とは、自分自身の興味や関心、楽しみなどから湧き起こる行動への意欲を指します。
3週目では、外発的動機から内発的動機に変える作業を行います。
なぜ、それが必要かというと、外発的動機は、瞬発力はあるけど、持続力が続かないからです。
外発的動機とは、簡単にいうと仕事に対する給料がそれにあたり、給料だけでは、モチベーションは長続きしませんよね。
給料は欲しいけど、楽をしたいな。サボりたいな。とか考えるようになります。
給料のように、なくなったら生活できないものならば、自分の意思とは別の力で強制的に仕事を続けることもできますが、自分の習慣としたいと思うことは、その強制力はありません。
結果、外発的動機にだけ頼ると、モチベーションは下がり、サボり始め、最終的にはやめてしまうことになります。
逆に、趣味のような、内発的動機はどうでしょうか?
やるなと言われても、それをやってしまうでしょう。
そのようになるように工夫をする週が、3週目です。
では、どのようにすれば良いのか?
1つは、「なぜ、それを習慣化したいのか」という自己の価値観を掘り下げて、深層にあるもの炙り出すことです。
「カッコよくなりたい」が欲求であるのあら、なぜ、カッコようなりたいのかを深掘りしていきます。
この自己の深掘りについては、なかなか難しい部分なので、すぐにはできなそうだなと思いました。
それこそ、自己の価値観を見つめ直す方法が書かれた書籍などでじっくり挑んだ方が良さそうだなと思います。
他には、変化をつける、他人と習慣を共有するという方法も挙げられています。
まとめ
この本の要点を一言でまとめると、ラスの機能で、3週間でそれが脳的に大事な行動だということを認識するので、それまでになんとかポジティブな印象を脳に与え、その行動をすることを反復させるようにインプットさせるということです。
また、それが苦なく続けられるようになるためには、外発的動機から内発的動機に切り替えると良いということ。
外発的動機から、内発的動機に切り替わった時、これは、やらなければいけない事というより、「やりたいこと」「趣味」のレベルになるので、そのレベルに達するように3週目以降は工夫して続けましょうという事だと思います。