この記事について
哲学、心理学系の書籍を読んできて、深層心理に重要な役割があるのではないかと考えたので、ここにその考えを整理してみます。
深層心理とは
深層心理とは、自分では意識することのできない思考です。
類義語としては、潜在意識があげられます。
対義語としては、深層心理=潜在意識とするならば、表層意識が該当しそうです。
自分では意識することが出来ない
この深層心理、自分では自覚できません。
だから、自分の中にあるけど、自分では容易に確認できるものではないのです。
ここが厄介なところで、自分に確認できないならば、自分に影響を与えないと思えますが、実は、かなりの部分で深層心理が自分の行動に影響を与えているみたいです。
阿頼耶識
この深層心理ですが、禅の世界では阿頼耶識と言われているみたいです。
この阿頼耶識ですが、自分の行動の基礎となるような領域で、自分の思考や、使った言葉など、その念が阿頼耶識に落とし込まれ、自分を形成するみたいです。
だから、ネガティブな行動や発言、思考をしていると、そのネガティブ思考が阿頼耶識へ落とし込まれて無意識にネガティブを植え付けてしまいます。こうなると、さらにネガティブ行動や、発言などを無意識のうちに行い、それが強化されるという負のループが起こります。
当然、逆のことも起こりますので。ポジティブであれば、ポジティブのループが起こります。
深層心理には、環境が大きな影響を与える
普段の行動が深層心理に影響を与えるということでしたが、では、その行動の基となる深層心理はどうやって形成されるのか?という疑問が出てきます。
それは、恐らく環境であると思われます。
特に幼少時の環境が大きく影響しているはずです。
幼少時には、環境を選ぶことができず、一緒にいる大人の環境がその子供の環境となります。
その環境下の人々の発言、行動が取り込まれ、深層心理を形成に大きな影響を与えていると考えられます。
だから、幼少期の環境が大事だと言われているかなと思います。
深層心理が形成されてしまうと、無意識に自分の行動に影響を与えるようになります。
例えば、ネガティブな親のもとで暮らしていると、その環境にはネガティブな発言が増えます。「どうせダメだから」とか、「意味がない」「無駄」等々。
これに触れ続けた子供の深層心理には、その言葉が植え付けられます。
そして、無意識に「どうせ自分にはできない」という考えが定着してしまします。
さらに、無意識から起こされた行動により、さらに認知を強化してしまうのです。
無意識を意識するのは難しい
では、どうしたら、このループを抜けられるか?を考えてみます。
無意識ですので、なかなか、自覚は難しいですが、自分の何気ない思考や、行動が無意識下から来ているものだと考えることが第一歩だと思います。
自分の行動が、自分そのもの。と考えてしまうと、それ以上、何をしても無駄に感じます。
無意識下の深層心理が影響をしていて、その影響は普段の行動や環境が深く関係していると理解することです。
そして、普段の生活をなりたい自分に合った環境で満たすことです。
最初のうちは、恐らく、ネガティブな思考などを無意識にすると思います。ですが、ここで嫌悪感を抱くのではなく、「表層に出てきてくれたから、意識することができた」と考え、これを地道に訂正していく作業を繰り返していくと良いような気がします。
心理学では、ピグマリオン効果と言われています。
自己肯定感の重要性
自己効力感という言葉と似ている言葉で、自己肯定感があります。
自己肯定感は、自分を肯定する力であるのに対して、
自己効力感は、自分を信じる力です。
自分ならできる。そう信じ込める力のことです。
ループを断ち切るのは、この自己効力感を高めることが重要になります。
自己効力感については、この記事を参照にしてください。
まとめ
今回は、無意識について書いてみました。
自分が思っている以上に、自分を知らないのに、自分が一番自分を知っているという思い込みを持っていたりします。
その思い込みのせいで、さらに自分を知るチャンスを逃していたり。
人間の意識については、未解明の部分が多く、メカニズムが解明されていませんが、その部分に興味を持って自分というものを眺めるのは、非常に有意義な行為だと思います。