第30回 キャリアコンサルティング技能検定 2級学科試験 解答(問31〜35)
この記事について
第30回 キャリアコンサルティング技能検定2級 学科試験 解答解説を作成しました。
解答は出ていますが、解説がなかったので自分で解答解説作成しています。
解答は自分で調べたので、間違いがあるかもしれません。
間違え等を見つけた場合は、お知らせください。
1記事5問ずつアップしていこうと思います。
設問:31
正解:2
選択肢1:適切
クライエントが性指向を明かしている場合、その人のセクシュアリティの自己理解や位置付けのプロセスを支えるために、傾聴を十分に行うことは支援の基本です。本人の話を尊重し受け止めることで、安心感を持って自己表現できる環境が整います。
選択肢2:不適切
性自認とは「自分がどの性別であると認識しているか、心の性」のことを指します。恋愛感情や性的関心が向く対象、つまり性指向とは異なる概念です。性自認は自分の内面的な性別認識であり、性的指向は誰に恋愛感情や性的興味が向くかを示します。この選択肢は性自認の定義を性指向と混同しているため不適切です。
選択肢3:適切
支援において、性指向が異なるクライエントに対して、焦ってリファー(他の専門家へ紹介・転院)することは信頼関係を損なうリスクがあり注意が必要です。慎重にクライエントのニーズを理解し、適切な支援を考えながら対応すべきです。
選択肢4:適切
支援にあたっては、自身のセクシュアリティや性に関する価値観、無意識の偏見(バイアス)に気づき自覚することが重要です。そうすることで、先入観なくクライエントに寄り添い、偏見のない支援を行うことが望まれます。
設問:32
正解:2
選択肢1:不適切
良い履歴書を書くこと自体が書類選考に通ることを目的としているのは事実ですが、キャリアガイダンスの領域にも含まれます。なぜなら、履歴書作成は自己理解やキャリア形成の表現手段であり、キャリア支援の重要な一部だからです。
選択肢2:適切
履歴書作成においては、自己理解に基づいて自分の職業観や働くことに対する希望を率直かつ具体的に自分の言葉で表現することが重要です。これによって、応募先が本人の意図や適性を理解しやすくなり、自己表現の質が向上します。
選択肢3:不正解
ジョブ・カードはキャリアコンサルティングと密接に関連し、ジョブ・カードの書式の中にも職務経歴書の書式が用意されている。
選択肢4:不適切
職務経歴書はA4横書きが一般的ですが、枚数が多いほど良いわけではありません。簡潔でわかりやすく、自分の強みや経験を的確に伝えることが望まれます。冗長すぎる職務経歴書は逆効果になる場合もあります。
設問:33
正解:2
選択肢1:不適切
面談の初期段階では多角的な視点からの情報収集が重要ですが、閉じられた質問(はい・いいえで答える質問)を多用するのは望ましくありません。開かれた質問を用いて相談者が自由に話せるように促すことが信頼関係構築には効果的です。
選択肢2:適切
キャリアコンサルタントは自分の知らないことを自覚する「無知の知」の態度で、相談者と互恵的な関係を築くことが求められます。この態度は謙虚さと受容性を示し、相談者の話を尊重し理解を深める基盤となります。
選択肢3:不適切
相談者から情報提供を求められた場合でも、すぐに答えを出すのではなく、まず相談者の状況や考えを十分に理解し支援の方向性を考えることが重要です。安易な即答は信頼関係を損なうことがあります。
選択肢4:不適切
相談者は常に主訴をうまく言葉にできるわけではないため、キャリアコンサルタントは傾聴や適切な質問を通じて主訴を共に探る役割を持ちますが、言葉を補足して決めつけることは避けるべきです。相談者の話を尊重し正確な理解を心がけます。
設問:34
正解:1
選択肢1:適切
リーダーは構成的グループ・エンカウンターにおいてプログラムの推進者の役割を担い、メンバーにとっての「あり方のモデル」となります。リーダー自身が自己開示や自己一致を示すことで、メンバーの自己開示や信頼関係の形成を促進します。
選択肢2:不適切
心的外傷の恐れがあっても常に無条件の受容や共感的理解を保つことは難しく、また安全配慮の観点から適切な介入や制限も必要です。リーダーは状況を適切に見極めながら支援します。
選択肢3:不適切
エクササイズの狙いや内容の説明は参加者の安心感や理解促進に重要であり、詳しく行うことが望ましいです。むやみに自由な判断や行動を促すことは混乱を招く恐れがあります。
選択肢4:不適切
プログラムを予定通り進めることも重要ですが、リーダーの役割はメンバー全体や個人を押し付けるように指導することではありません。柔軟にグループの状況を把握し、参加者主体の進行を重視します。
設問:35
正解:3
選択肢1:適切
グループ・キャリアカウンセリングでは、カウンセラーがメンバー間の相互作用を促進する役割を持ち、グループが共有するキャリア発達上の目標や課題の達成を支援します。これにより参加者同士の学びや気づきが深まります。
選択肢2:適切
グループ・ダイナミクス(集団力学)の知見を活用して、グループ内の関係性や交流のパターンを理解し、効果的な支援を行うことが重要です。これはグループによる相互作用を理論的に裏付ける手法です。
選択肢3:不適切
グループ・キャリアカウンセリングにおいてカウンセラーが「指導的な態度」をとることは不適切です。支援者はあくまで促進者やファシリテーターとして、メンバーの主体的な気づきや学びを引き出す役割を担います。
選択肢4:適切
グループ・キャリアカウンセリングでは、自己理解に加え、教育や職業の選択肢に関する情報も情報源として活用されます。これらの情報はキャリア形成の幅を広げ、意思決定支援に役立ちます。
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