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この記事について
等級制度のところでは、社員を能力、職務、役割の軸で序列するとされていますが、よくよく考えてみると、職務と役割の違いってなんだ?となり、整理してみました。
能力、職務、役割の違い
能力、職務、役割の違いは、評価や人事制度の枠組みでも明確に区別されています。
それぞれの定義と違いは以下の通りです。
項目 | 能力 | 職務 | 役割 |
---|---|---|---|
定義 | 業務を遂行するための知識・スキル・経験などの個人の力 | 担当する具体的な仕事や業務のまとまり | 職務に加えて期待される責任や行動・貢献まで含む広い概念 |
評価軸 | 「できること」「持っている力」 | 「何をするか」「どんな仕事か」 | 「どのように貢献するか」「どんな責任を担うか」 |
例 | プレゼン力、英語力、マネジメント力 | 営業、経理、開発、総務などの業務 | プロジェクトリーダー、チームのまとめ役、教育担当など |
等級制度 | 職能資格制度(能力で等級を決める) | 職務等級制度(職務の価値で等級を決める) | 役割等級制度(役割の大きさ・責任で等級を決める) |
- 能力は、個人が持つ仕事を遂行するための知識やスキル、経験などの「人そのものの力」を指します。どの職務にも共通して活かせる一般的な力も含みます。
- 職務は、組織内で担当する具体的な仕事や業務内容のまとまりであり、何をするか(What)に焦点があります。
- 役割は、職務に加えて、その人に期待される責任や貢献、行動の範囲まで含む広い概念です。状況や組織の方針によって柔軟に変わることもあります。
まとめ
- 能力=「できる力」
- 職務=「担当する仕事」
- 役割=「期待される責任や貢献」
このように、能力・職務・役割は評価や人事制度の軸としても使い分けられており、それぞれ異なる観点から個人や仕事を捉えています。