過去問関係

第33回 キャリアコンサルティング技能検定 2級学科試験 解答(問1〜5)

この記事について

第33回 キャリアコンサルティング技能検定 2級学科試験 回答解説を作成しました。

解答は出ていますが、解説がなかったので、自分で解答解説作成しました。

解答は自分で調べたので、間違いがあるかもしれません。

1記事5問ずつアップしていこうと思います。

問1

正解は1

1.適切

「就職氷河期世代支援に関する行動計画2024」では、企業への助成として、「就職氷河期世代を雇用した場合等に助成金を支給」することが明記されています。
また、「就職氷河期世代を含めた非正規雇用労働者について正規雇用労働者に転換した場合等に助成金を支給」することも盛り込まれています。
これらの施策は、職場定着と処遇改善の促進を図る目的と合致しています。

2.不適切

行動計画2024では、「業種ごとのきめ細かな就労支援等、ハローワークを中心とした在職時からの継続的な相談支援体制の整備」が挙げられています。テクニカルスキルの習得を本人の責任とし、ヒューマンスキルの獲得・向上のみを支援するわけではありません。

3.不適切

行動計画2024では、「8050等の複合的な課題を抱える世帯への包括的な支援の推進、居場所を含む多様な地域活動の促進」が盛り込まれています。

4.不適切

行動計画2024では、「ハローワークにおいて就職氷河期世代の相談等に対応する専門窓口を設置、担当者によるチーム支援を実施」することが明記されています。
専門窓口を縮小し、地域若者サポートステーションによる支援に移行するという記述はありません。

問2

正解は3

1.不適切

令和3年度26%から令和5年度29%と「キャリア形成に関する研修」の実施比率の推移は上昇しています。

2.不適切

令和3年度から令和5年度の調査結果において、企業がキャリアコンサルティングを行った効果として最も多い回答は、「労働者の仕事への意欲が高まった」となっています。

3.適切

令和3年度から令和5年度の調査結果において、正社員がキャリアコンサルタントに相談したい内容として、「将来のキャリアプラン」56.9%と「仕事に対する適性・適職」42.8%を挙げる割合が高く、いずれも4割を超えていたことが確認できます。

4.不適切

令和3年度から令和5年度にかけて、1年の間にキャリアコンサルティングを受けたことがある正社員の割合が徐々に増加しています。令和4年度調査では13.5%、令和5年度調査では13.8%と、わずかに増加しています。

問3

正解は3

1.不適切

アフリカの経済発展と多文化の国民統合の必要性は、多文化キャリアカウンセリング論の直接的な背景ではありません。この理論は主にアメリカ社会における多様性への対応から発展しました。

2.不適切

多文化キャリアカウンセリング論の目的は、非主流派や少数派の人たちに社会の中心的な文化を理解させることではありません。むしろ、多様な文化的背景を持つ人々のニーズに応じたキャリア支援を提供することを目指しています。

3.適切

スーパー(Super, D. E.)のキャリア発達理論に対しては、「白人男性中流階級」を対象としたものだという批判が実際にあります。この批判は多文化キャリアカウンセリング論の背景となる重要な要素の一つです。スーパーの理論は、主に中流階級の白人男性における職業的発達の規範的なパターンを描いたにすぎないという指摘があります。この批判から、より多様な文化的背景を持つ人々に対応したキャリアカウンセリングの必要性が認識されるようになりました。

4.不適切

キャリア支援で使用するアセスメントに関する批判は、アメリカ社会の多文化主義の限界ではなく、むしろアメリカ白人の主流文化を前提としていることに向けられています。多文化キャリアカウンセリング論は、このような批判を踏まえて、より文化的に適切なアセスメントと支援方法を開発することを目指しています。

問4

1.不適切

この記述は、ナラティブアプローチではなく、プランドハプンスタンス理論(計画された偶発性理論)に関するものです。ナラティブアプローチは、個人のキャリアストーリーを通じて意味づけを行い、キャリアを構築していく過程を重視します。

2.不適切

この記述は、キャリア意思決定理論ではなく、スーパーのキャリア発達理論に関するものです。マキシサイクルとミニサイクルの概念は、スーパーが提唱したキャリア発達の段階を説明するものです。

3.適切

キャリア構築理論では、人と環境の適合性について、静的で固定的な客観的存在ではなく、動的で主観的なものとして捉えています。サビカスのキャリア構築理論によれば、人と環境の適合性は人々の解釈や理解によって容易に変化しうるものとされています。この理論では、個人が自身のキャリアを主体的に構築していく過程で、環境との相互作用を通じて適合性が変化していくと考えられています。

4.不適切

この記述は、社会的学習理論の主張ではありません。社会的学習理論では、職業選択は学習の結果であると考えます。個人が環境との相互作用を通じて学習し、その経験がキャリア選択に影響を与えるとしています。社会階層や貧困・格差の影響を主に扱うのは、むしろ社会学的アプローチや構造的アプローチに近い考え方です。

問題5

1.不適切

シャインは、キャリアのサイクルを3つに分類しています。「仕事・キャリア」のサイクル、「生物学的・社会的」サイクル、そして「家族関係」サイクルです。この3つのサイクルが相互に影響し合って存在していると述べています。

2.不適切

シャインの「キャリア・コーン」モデルは、組織内でのキャリアを3つの方向性で説明しています。これらは、中心方向、垂直方向、そして水平方向です。垂直方向は職位や職階の上下移動、水平方向は職能(専門領域)での移動、中心方向は特定の職能部門でのエキスパート化や重要な情報へのアクセス性の向上を表しています。

3.不適切

シャインのキャリア・アンカー理論では、テストなどを用いてキャリア・アンカーと職業を一対一で結びつけることは重視されていません。むしろ、キャリア・アンカーは個人の内在的な価値観や動機付けを示すものであり、必ずしも特定の職業と直接的に結びつくものではありません。

4.適切

シャインのキャリア・アンカー理論では、8つのカテゴリーが提唱されています。これらは、「専門・職能別コンピタンス(特定専門分野/機能別のコンピテンス)」、「全般管理コンピタンス」、「自律・独立」、「保障・安定」、「起業家的創造性」、「純粋な挑戦」、「奉仕・社会献身」、「生活様式」です。この分類は、個人のキャリア選択や仕事の満足度に影響を与える内在的な価値観や動機付けを示しています。

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