プラス1点の知識

転機へのアプローチや対処のための資源の活用方法、対処行動について

転機に直面した際には「現状認識→資源点検→具体的な対処行動」という段階を踏み、状況・自己・支援・戦略それぞれの資源を最大限に活用することがシュロスバーグ理論の実践ポイントです。

転機へのアプローチ

  • 転機に直面した際は、まずその転機のタイプ(予測していたもの、予測していなかったもの、起こるはずだったのに起こらなかったもの)と、自分が転機の「始まり」「最中」「終わり」のどこにいるかを客観的に見定めることが出発点とされます。
  • この現状分析によって、必要以上に動揺したり衝動的な行動を取ることを避けられるためです。今の状況が人生にどんな影響をもたらすかを整理することが重要です。

対処のための資源の活用

シュロスバーグは転機に際し「4つのS」(状況、自己、支援、戦略)という資源を点検・活用することを強調しています。

  • 状況(Situation)
    その転機がなぜ発生し、どれほどのインパクトがあり、予測可能だったかを分析します。過去の経験や現在抱えている他のストレスも整理します。
  • 自己(Self)
    自分の性格、価値観、強み、自己効力感、過去の成功体験などを確認して、「自分がこの転機にどう向き合えるか」を探ります。
  • 支援(Support)
    家族や友人、職場など社会的ネットワークから受けられる援助を点検します。相談できる人、助けを得られる資源が何かを洗い出します。
  • 戦略(Strategies)
    転機にどう対処するか具体的な行動計画を立てます。これには問題解決型(転機の原因を直接解決する)、感情志向型(気持ちの整理やストレスケア)、意味づけの変更(転機を新たな機会と捉え直す)など様々なアプローチがあります。

転機への具体的な対処

  • 4Sの資源を十分に活用できているか、また不足している部分をどう補うかを考えます。たとえば、自分ひとりでは解決が難しい場合は支援を強化し、行動戦略を増やすなどの対応が求められます。
  • 「転機を受け止め、行動する」——ここで最も大切なのが、単なる現状分析だけでなく、資源を活かして自分に合った対処・意思決定を行うことです。場合によっては転機を受容し新たな挑戦を選択したり、現状維持のための工夫をするのも有効なアプローチです。

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