この記事について
「Web3とDAO」を読んだ感想です。
タイトル:「Web3とDAO」誰もが主役になれる「新しい経済」
著者:亀井聡彦さん、鈴木雄大さん、赤澤直樹さん
を読んだ感想です。
少し前に、Web3関係のイベントに参加して、興味を持ち、少し調べてみようと思って買った本です。
感想
Web1.0からWeb3.0までの流れと、これからのインターネットの展望を丁寧に解説されている本です。
Web3やDAOを全く知らなくても、専門用語には解説が入っていたりと、非常に初心者に優しい本です。
ただ、やはり専門的な話の部分もあり、概念が掴みにくい箇所などもあるので、少し詰まる部分があります。
ですが、これを読むことで、Web3やDAO、DeFi、ブロックチェーン、NFT、トークンなど、最近、耳にするものの意味があまりわからない世界の輪郭を掴めるようになると思います。
少し、わがままを言うのならば、用語集的なものが巻末にあると凄く読みやすくなると思いました。これから、この本を手に取る方は、専門用語の解説ページに付箋を貼っておくと良いかと思います。
すぐに、横文字の専門用語の意味を忘れてしまい、何度もページを遡って探しました。
専門用語の解説
専門用語が多数出てくるので整理するために、別記事に一覧にまとめめようと思います。
主に、perplexityで調べたものを引用し、まとめようと思います。
まとめたら、ここにリンクを貼ります。
行政分野とWeb3
この本を読んで、思ったのはWeb3やDAOの目指す先と、行政が目指す先が同じではないかなと感じました。
Web3は、特定の管理者や大企業に依存せず、ユーザー同士が直接情報をやり取りできまる技術、そして、DAOは特定の所有者や管理者が存在せず、参加者同士の投票で意思決定し、事業やプロジェクトを推進する組織。
要は、中央集権的な管理ではなく、一人一人が責任を持っち意思決定することができる世界の想像を目指しています。
これって、民主主義を土台に活動している行政分野と非常に相性が良くないかなと感じます。
そもそも、自治体の首長などは、民意を総括するために便宜上、技術的に必要だから建てているだけであって、代表者を建てなくとも、民意を行政に反映できるならば、首長は不要ですよね。
また、この技術には、透明性が確保されています。
行政の仕事にも透明性は求められていますが、やはりブラックボックスになっている部分は多くあると思います。
ですが、この世界線では透明性がきっちりと確保されていて、誰でも、いつ、どこで、何が起こり、何が決まったかを把握できるようになっています。
行政は、DAO化したコミュニティの投票結果で政策を展開していけば、しっかりと民意を反映した行政を実施できると感じます。
トークン配布による差別化
ここで問題になるのは、DAO内での投票の重みづけだと思います。
選挙のように一人一票が平等という部分ではいいのかもしれませんが、それでは、あまりに安直すぎるかなと思います。
地域の中でも、地域活動を積極的にする住民もいれば、全く無頓着の住人もいます。
投票の権利は平等に与え、貢献度に応じて、その一票のウエイトを上げることで、住民の行政への参加意欲を上げる試みが必要かと思います。
現在は、公務員の数が右肩下がりで減少している中、仕事は複雑になり、人手と予算が足らない状況の中、行政だけに全てを任せておくことは不可能な段階にきていると感じます。
このように、住民が行政に積極的に参画することで、地域を自分たちの住みやす場にするために行動をしなければいけない状況なのですが、住民の個別の活動を把握できない行政は、住民一人一人の地域貢献に平等にウェイトをつけることができないというジレンマがあります。
このジレンマを解消するのに、Web3の技術は非常に有効に作用すると思います。
まとめ
Web3という言葉自体、ほぼ初見での読書でしたが、非常に勉強になりました。
驚くのは、自分が知らない世界では、ものすごいスピードでことが進んでいるのだなと思います。
のほほんと、生きていてはいけないのだと感じました。
常に、アンテナを高く張り、新しい情報を捉え、勉強していくことが必要なのだと思います。
でも、こうした、新しい技術により、新しい未来が切り開いていくという希望やヴィジョンは、人を明るい気分にさせますね。
これからの社会を生きるために、読んでおくべき1冊かと思います。
興味のある方は、ぜひ手に取ってみてください。