11月の読書「NATURE FIX」について
2023年11月に「NATURE FIX」を読みました。
この本は、樺沢先生の「読書脳」という本から紹介されていた1冊で、自然と健康の関係について書かれている本です。
なんとなく、自然の中で暮らすことは人間にとって良いことだと思っていましたが、多くの実験結果など、科学的に実証されていることなどが多く書かれています。
アメリカ以外に、日本、韓国、北欧など著者が自ら赴き、その国と自然との関わり合いを体験しながら考察するという流れで書かれています。
著者はフローレンス・ウィリアムズさんで作家、ジャーナリスト、ジョージ・ワシントン大学客員学者という肩書を持っています。デビュー作は「おっぱいの科学」でこの作品でロサンゼルス・タイムズ・ブック賞を受賞し、「今年注目を集めた100冊」にも選ばれています。
著者のユニークさは、文面にも表れていて、ノリツッコミみたいな文書がそこらで見られます。アメリカの作家には良く見るやつですが、この本には、それが多いな。と思いました。
アメリカ人って感じが伝わって、それもいい味だと思います。
自然は人体に良い影響を与える
自然が人間に与える影響を書いていて、結果的には、個人差はあるけども総じて、「自然は人体に良い影響を与えている。」ということを1冊かけて伝えています。
それが、大自然の映像(VRなど)などの資格や、杉の香り、鳥のさえずり、などの科学的に良いということが理解できます。
ただ、著者がそうなのですが、本当の大自然でなければその恩恵が得られない人もいるようで、そのような人が中途半端な自然に触れると、逆効果になってしまうようです。
実験では都市部の公園を歩くだけで、ストレスレベルが下がる傾向にあるということで、著者がその実験に参加した際には、公園を歩いているときに自動車の音や、上を見上げた時に電線などが見えたことで、逆にストレスレベルが上がってしまったという部分がありました。
少し話はそれますが、著者には「自然とは○○であるべきだ」という固定観念が強くあるように思います。そして、少なくとも「自然には癒しの力がある」という前提で実験に参加しているように感じます。
退役軍人のシーンについて
この本の中には、ADHDを患った退役軍人に対するケアとして、カヤックでの川下りをするシーンがあります。
退役軍人の多くは自分たちの未来に絶望し、生きる希望を失っていましたが、大自然の中、ライン下りを命懸けですることで、多くの参加者はそれぞれの何かを得たようで、そのカリキュラム終了後には、前向きになったという描写がありました。
先にもあげたプラセボ効果は、この軍人にはあまりないように思えます。
もし、最初から癒しの力が自然にあると信じていたら、とっくにその効果にすがっていたと思いますが、彼らはそれをしてきていません。
自然にポジティブな考えを持っていたとしても、自分の病状を良くするとは思ってはいなかったと、文を読む限りでは読み取れました。
そんな、彼らが、自然の中で、仲間と、川を下る。だけで考え方を前向きに変えることが出来たのです。
全体の一部に過ぎない人間
自然は人に恵みを与え、また、人から多くのものを奪うこともあります。
なんとなく、「人間 壁 自然」のように、人と自然の間に、壁のようなものがあるように感じます。
人間と自然が切り離されていて、「都合の良い時だけ、利用する。」といったような感覚です。
でも、よくよく考えると、人間もその大自然の一部です。全体の中の一部でしかないのだと思います。
その一部が全体を意識することを忘れている状態が今なのだと思います。
それって、すごく孤独ですよね。
だから、その全体を意識できた時、自然としての人間が癒されるのではないかと思います。
この本を読んで取り入れたいこと
もちろん、「自然と触れる時間を増やす」です。
本の中には、1ヶ月に5時間と書かれていましたので、それを意識しようかと思います。
元々、海に行ったり、最近では、登山もするようになったので、自分にとってはさほど難しくないと思います。
また、我が家の庭も、オリーブやシマトネリコなどが植っていて、それなりに緑の多い庭なので、そこで週末を過ごすことも積極的にしようと思います。
実は、このブログも庭で更新してたります。
この記事を読んで興味が出たら、是非「NATURE FIX」を読んでみてください。