仕事への態度・認知と活動水準の関係
仕事への態度・認知(仕事に対する考え方や感情)と活動水準(どれだけ積極的に行動しているか)は、働き方や職場でのパフォーマンスを理解するうえで重要な2軸です。これらの関係は、ワーク・エンゲージメント理論などで体系的に整理されています。
主な4つの状態(ポジショニングマップ)
状態 | 仕事への態度・認知 | 活動水準 | 特徴 |
---|---|---|---|
ワーク・エンゲージメント | 肯定的 | 高い | 仕事に誇りややりがいを感じ、いきいきと積極的に働く。生産性や顧客満足度が高く、離職率が低い。 |
バーンアウト | 否定的 | 低い | 仕事に対する意欲や自信を失い、疲弊して活動的でなくなる。いわゆる「燃え尽き」状態。 |
ワーカホリズム | 否定的 | 高い | 否定的な感情を持ちながらも、強迫的に過度な活動を続けてしまう。 |
職務満足感 | 肯定的 | 低い | 仕事や職場には満足しているが、積極的な行動や成長はあまり見られない。 |
詳細な関係性
ワーク・エンゲージメント
は、「仕事への態度・認知」が肯定的で「活動水準」が高い状態です。本人が前向きに、いきいきと仕事に取り組むため、生産性向上や離職率低下などの効果が期待されます。
バーンアウト
は、態度・認知が否定的で活動水準も低い状態。エネルギーが枯渇し、やる気や自信を失っています。
ワーカホリズム
は、否定的な感情を持ちながらも活動水準が高い状態。強迫的に働き続けるため、心身の健康リスクが高まります。
職務満足感
は、肯定的な態度・認知を持ちながらも活動水準が低い状態。現状に満足しているものの、積極的な行動や成長志向はあまり見られません。
ポジションマップのマトリックス表
以下は「仕事への態度・認知」と「活動水準」を軸にしたポジションマップのマトリックス表です。
縦軸を「仕事への態度・認知(肯定的⇔否定的)」、横軸を「活動水準(高い⇔低い)」として整理します。
活動水準:高い | 活動水準:低い | |
---|---|---|
態度・認知:肯定的 | ワーク・エンゲージメント (いきいきと積極的に働く) | 職務満足感 (満足だが消極的) |
態度・認知:否定的 | ワーカホリズム (義務感で過活動) | バーンアウト (意欲・活力喪失) |
このように、二軸で整理することで、従業員の状態や特徴を視覚的に把握できます。
まとめ
仕事への態度・認知と活動水準は、従業員の状態や組織の生産性に大きく影響します。ワーク・エンゲージメントの高い状態を目指すことで、個人も組織もより良い成果を生み出すことができます。